友達 W
「今日生徒会の親衛隊共が、花ノ下と同室になった新しい外部生にターゲットを変更するって話してた」
「え!?なにそれ超理不尽じゃん!!···ていうか、同室なのに近づくなとか無理ゲーじゃねえか!」
「うるさいか。じゃあ花ノ下の行動パターン読んで鉢合わせしないように行動しろよ」
「俺にそんなことできると思う?」
「俺ならできるし」
興味無さそうに机に頬杖をついた広海に、呆れた視線を送る。お前ができることを基準に考えるんじゃないよこのアンポンタン。
広海はそんな俺の視線に気づいたのか、いつもは崩さないポーカーフェイスを崩し優しく微笑んだ。その慣れない顔に、俺はまた少し肩を強ばらせる。
「じゃあ俺、今日からお前の部屋に泊まるから」
よろしくね。と言って、広海はおそらく自室であろう部屋へ入っていった。
有無を言わせない強引さと、そんな広海を許してしまう自分に溜息が出る。なんというか、通常運転だな、あいつは。
···というか、なぜ広海はそこまでして俺を花ノ下に会わせたくないのか。正直花ノ下と会うことによって起きるメリットデメリットは全部俺に来る。
まあメリットなんて1つもなさそうだけど、ていうか無いけど。デメリットまみれだろうけども。
ハッ···!もしかして、アイツなりに俺のことを心配してくてるのか?あのバイオレンススーパーサドスティッカー広海が··?!
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