危ないものは遠ざけましょう。


「ほらアネモネ、これが前にお前が欲しがってたやつよ」

ノブナガが風呂敷の中から一本の刀を出した。

「何しろ刀は重てぇからな、お前に合う大きさを見つけるのに時間がかかっちまった。悪ぃな」

白い鞘に収まった日本刀を見て、アネモネは瞳をキラキラとさせた。

「わぁ!綺麗!ありがとうノブナガ!」

アネモネが刀を抜こうと瞬間、仕事から戻ったクロロが広場に入って来た。


「クロロ!みてみて、ノブナガがくれたのー」

アネモネが日本刀を持っているのを見るとクロロはすぐに取り上げた。


「危ない、アネモネにはまだ早い、綺麗な肌に傷ができたらどうする」

取り上げられた日本刀を未練がましく見るアネモネにクロロは少し胸が痛んだが、心を鬼にした。


「その代わりに欲しがっていた宝石を好きなだけ買ってやる」


その言葉にアネモネはパアァッと笑顔になった。

そしてクロロ大好きと、抱きついた。


「結果団長はアネモネに甘いんだよね」

「ありゃ親バカみたいなもんだろ」

「せっかく買ってきたのにそりゃあねぇぜ」

「諦めな、団長はアネモネにとことん過保護なんだ」


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