▼気に食わねぇ。腹がたつ。どうして塑琉奈は、俺に自分を護らせてくれねぇんだ。
いつだってそうだ、アイツが弱音を吐いたことなんて指で数える程しかなくて、其ほど「信頼されてねぇんじゃねぇか」なんて、変な焦りばかりが募っていく。
▼本当はそんなこと、塑琉奈が思ってないことは分かってはいるのに、いつも先走る彼女の背と足音ばかりが俺の中に残り、まるでしこりのように張り付き頭から離れない。
正直、俺は昔も、今も、この先も、お前が…塑琉奈が傷付くなんて見たかねぇんだ。
なあ、だからよ…、
「頼れよ…、くそ女…」
いつも自分ばかりに厳しくしねぇで、俺も一緒にお前の隣で戦わせろよ。足手まといなんて、言わせねぇから。
俺はただ、お前の隣にいてぇだけなんだからよ…。
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