▼彼の背に擦り付く。とても広くて、温かい、頼りになる背中。
俺の大好きな君の体温。
柔くなぞれば、昔とは違い、反応することなくそのままで。
「(なんだ、つまんねぇ)」
昔はよく反応してくれたのに…と思いながらまた彼の背に引っ付く。
ラクサスからの言葉は無く、ただだだ、淡い居心地のいい沈黙が流れる。
ただ、彼の腕はしっかりと俺の頭を撫でてくれた。
「…離れんなよ」
そして、そう呟いた彼。
なんのこと?っと言葉の意味をラクサスから待とうと、俺は首を傾げる。
すると、彼は一度バッチリと俺と目があってから「…言わせんな」っとだけ答えた。
「?、分かった」
この状態のことを言ってるのかな?
確信的な答えは分からず、顔を反らすラクサスの傍で、俺は取り敢えずまた彼の背に身を預けることにした
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