第8節「忍び寄る魔の手」
教室
HRにて
「昨日の戦闘訓練、お疲れ〜。Vと成績、見せてもらった。……爆豪、お前もうガキみてェな真似すんな。能力あるんだから」
「……分かってる」
「で、緑谷は……。また腕ぶっ壊して一件落着か。個性の制御、いつまでもできないから仕方ないじゃ通さねーぞ。……俺は同じ事を言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い。……粘れよ、緑谷」
「……っはい!」
相澤先生に、呼ばれた二人はそれぞれ返事をした。
「HRの本題だ。急で悪いが、今日は君達に……」
私達に……?
何を言われるのか分からず、相澤先生の言葉を待つ。
「学級委員長を決めて貰う」
学校ぽいの来たー!!
最初の体力テストの件もあって、何されるのかわかんなかったけど学校ぽいので良かった!!
しかし、みんな学級委員長やりたいのか。私は別になりたいとは思わないけど……。
というみんなの騒ぎを聞いていると。
「静粛にしたまえ!!」
飯田君が騒ぐクラスメートにそう言った。
で、(色々と言っていたので纏めると)委員長を決めるのは投票にしようと提案した。
しかし、まだ学校が始まって数日しか経ってないのに投票で良いのだろうか……。飯田君はだからこそ、と言ったけど。
先生にどうか?と尋ねた飯田君だが、相澤先生は既に寝袋に入っていた。どこに入れてたのそれ!?……あ、視界から消えた……。
「自由だなぁ、雄英」
配られた投票用紙を受け取りながら、誰に票を入れようか考えた。
***
投票結果
「僕3票!?」
「なんでデクに!?おい名前!!」
「私じゃないよー」
「まあ、オメーに入れるよかは分かるけどな〜」
かっちゃんの言う通り、誰がいーちゃんに入れたんだろう……。ほとんどの人が自分に票をいれているようだけど。
それよりも、かっちゃんの扱いに慣れ始めてきた人が出てき始めた。私の隣の席の『瀬呂 範太』君だ。なんだろ、凄く微笑ましい。
因みに私は自分に票をいれてないので0票である。
「じゃあ委員長は緑谷、副委員長は八百万か」
前にいるいーちゃんは見て分かるように震えている。……大丈夫かな。
隣にいる百ちゃんは悔しい、と本音を漏らしていた。負けず嫌いなのかな?
こうして学級委員長はいーちゃん、副委員長は百ちゃんで決定した。
2021/07/03
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