海洋水の中を行く







悲しみが胸から込み上げる



堪らずに、私はぽろぽろと涙を零した。






「お父様の、為に………」




自分の父親の為に…



愛する者に剣を向ける私を、彼は何一つ責める事無く静かに笑っていた。





「……ルキナ。


剣を下ろして欲しい。」



彼の言葉には重みと強いものがあった。



真剣な眼差しに、剣を下ろしたくなった。




「……出来ません」




震える手をもう片方の手で包み込む。



震えは治まらなかった。



彼は笑って私に言った。




「………言い方が悪かったね、ルキナ。


僕なんかの為に、君の手を、汚したくは無いんだ。


だから、剣を下ろして欲しい。」




「………!!」




ルフレはそう言って一冊の魔道書を取り出した。



「君の幸せを、隣で見れないのは残念だけど……



君がこの先も幸せに暮らせるのなら、僕は喜んで君の為に死のう。」




魔方陣の真ん中に立つルフレは、綺麗な笑顔をしていた。




だけど




その目からは、涙が零れていた。




「愛してるよ、ルキナ……」




「ルフレさん!!」




おかしいな



こうなる事を望んだはずなのに



涙が、



涙が溢れて止まらない……



「……フレ、さん……





………ルフレさんっ!!」







ルフレさん……



私の愛する人………





私は力一杯手を伸ばした。




お願いだから………




届いて………





私の、愛する人へ………








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この後ルキナのお父様がルフレをぶっ飛ばし説教タイム




ルフレ×ルキナは二番目に好きなカップルです



  
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