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「好いとるよ」




「好いとるよ」

いたずら成功とばかりに笑うユウジ君はもちろん可愛いけども。
いやいや本当に、心底楽しそうに笑う顔に、ついさっき騙されたことも忘れて自然と口元が緩んできてしまうのだけれども。
こういういたずらに何度も引っ掛かって、その度にこの笑顔で許してしまうのはどうかと思った今日この瞬間。

「ユウジ君」

俺は抱っこしていた猫を放して、すぐ隣で笑っているユウジの頭を撫でながら一緒に笑う。

「好いとるよ」

驚いたように目を見開いた後にさっと頬が赤くなる。
それでもすぐに真顔に戻って、試すように下から覗きこまれては出てくる答えはひとつだろう。

「本気ったい」

軽くキスした頬が更に真っ赤に染まるのが嬉しいと思う。
この数分で見ることが出来た沢山の表情を思い出すと胸がじんと温まり、自然と口元が緩んだ。






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上の話の千歳視点の続き、のようなもの。
熊本弁も関西弁も勉強しなければならないと痛感したしました。








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