「というわけで、今日からお世話になります」 「とういうわけも、どういうわけだ?」 「やだなぁ、ジャック。今日から舞姫がアルバイトさせてもらうって言ってるの」 「それは、いつどこで、そういう話になった?」 「あれ、知らなかった?」 「あぁ、1ミリもな」 駄菓子屋サテライトとプリントされたエプロンをつけてにっこりと自分の前に立った宿敵である城之内舞姫を前に、ジャックはすさまじく嫌そうな顔をして言えば、後ろから遊星がぽんとジャックの肩を叩いた。 「お小遣いを稼ぎたいらしい。急だが、今朝そういう話になった」 「急すぎるだろうぅぅおぅ!!」 「そうか」 「マーサ(実はオーナー)に連絡をとったらすぐにOKを出してくれたが」 「マーサかぁぁぁ」 「あぁ。マーサは舞姫のことを孫みたいに思ってるからな。可愛い孫の頼みなら何でもOKだそうだ」 「うぉぉぉぉ」 「よろしくね、ジャック。あ、ちなみに舞姫電卓なくても暗算で計算できるから、レジはまかせて」 ちょこんとカウンターの前に立つと椅子を引っ張り出して座る舞姫。どうやらもう店番をする気満々のようで、カウンターに頬杖をついてニコニコと笑っていた。 「暗算か…ジャックより舞姫の方が優秀だな」 「な、何ぃ!?」 「しかも、昔からこの店に通っていて、品物の値段も把握済みだ。研修生賃金ではなく、ここは正規賃金で行くか…」 「オレがいまだに研修生賃金だというのに、凡骨娘が正規賃金だとぉぉ。ありえぇぇん!!」 「実力の差だ、諦めろ」 駄菓子屋アルバイト@ ちょっとした小話ですけども、何か続くかもしれない、アルバイト話。なのでとりあえずナンバリング。 |