Fate/zeroで【お題小説】
2013/02/20 05:54

お題「意中の相手が泣いた時の対応について」


(イスカ←ウェイバー)

霧に包まれた未だ朝の来ない海に僕は立っている。身動きはせず、電柱やかかしか何かのように。

人が眠りについて見る夢は何時だって自分が自分自身を(多少の差異はあれど)客観的に捉えることの出来る場所だ。
そう、ここに立って厳かな潮騒に耳をすます「僕」はそれが「僕が眠りについて観ている夢」だときちんと理解している。

最果ての海

生涯をかけて追い求めた地を
存在しないとアイツは言い放った
――それでも

ここが最果てなら良い。
この場所こそ彼の王が生き焦がれた夢の終着点であって欲しい。
頭で考える前に、この心が切に願ってしまうのだ

僕はやがて登る朝の光の中でいつ来ぬとも分からぬ人を待つ。ずっと待って、
朝焼けがまた急かすように自らの頬の輪郭を辿っていく。波音と潮の香りが噎せ返るほど濃くなる。
微動だにせず水平線を真っ直ぐ見つめ、言葉をこぼす。

「たどり着いた最果ての海に
感極まって涙を流すアイツの姿を僕は見てみたいんだ」

出会ってから
最後の瞬間でさえ笑顔だった。
もっと貴方の側に



「おはようお爺さんお婆さん」
「ああ、おはよう」
「おはようウェイバーちゃん。良い夢はみれた?」

「うん」

(そうさ二人は同じ景色を見られない
でも確かな胸の痛みで今日も夢を追うのさ)


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お題からはずれてるやんけ

同じお題、同じ作品で(別キャラですが)
友だち→夢小説
私→小説
を書き合いっこしました!世界が広がった!記念に!

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