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けど、願いはかないませんでした。少女は3人でいる願いを引き裂かれたのです。





ダンブルドアが私はトムと一緒にいちゃダメなんだって。そう言われた。トムといると私がダメになるんだって。私はトムがいなきゃダメなのに。このあとダンブルドアに呼ばれてる。いかなきゃ。



私は決してトムを忘れない


ここに繋がるわけですな…。この少女が校長に呼び出されて何をされたかなんて大体想像がつく。ただわからないのはそのあとトムという人とエイブリーというやつ。吾輩のクラスメートにエイブリーというやつは確かにいたが、多分そいつではないと思われる。日記を持ってるとなんだか疲れが出る。パタンと閉じて少女に近づく。

「お前はいつ見ても変わらぬな。」

少女を見た時からなに1つ変わりはない。ただ、たまに寝言でトムと言葉を発するぐらい。今日で1週間がたつ。まだ、校長は戻らぬのか。杖を一振りすると紅茶が現れる。はぁとため息をつき、窓の外をのぞくと雨がポツポツと降っている。ガチャと扉の音がする方に目をやれば校長が笑ってたっていた。

「わしにも紅茶をいれてくれるかの。」

「校長、この子は、」

「この子は、名は名前というのじゃ。この子は我がホグワーツにとっても大切な切り札なのじゃ。」

「切り札、とですな」

「そうじゃ。だかのセブルス。ここまでお主に話す義務はないのじゃ。その時がくるまでまつのじゃ。」

「日記を、読みました」

「わかっておる。だが、日記読んでお主は分かったであろう。この子にってトムはなにか。トムにとってこの子はなにか」

「はい、校長」

「君は私の意思で死喰い人とこちらとでスパイになった。信用しておらぬというわけではない。ただ、もしものことがあるからの」

校長が言うもしもとは例えば我が君に拷問された時。開心術を使われた時。そういう時のことだようだ。けど、この時から吾輩は校長に疑心感を覚える。我が君とこの少女はなんの関係があるのか。そして、この少女を切り札、として使っている。人権というのはないのか。それに、校長はさっきから必死に外を気にしておられる。

「吾輩はそろそろホグワーツに戻ます故」

「1週間、お疲れ様じゃったの」

「いえ、それでは」

「こやつは、目覚めてはならぬのだよ。」


その校長の声はどこか寂しくなんだか切ない感じがした。


20150829