×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -



わたしのもの







『ねぇ、殺すのはいいけど、いまいち血が出ないのが嫌なのよ。そう思わない?けど、わざわざ殺してから血を出すのもなんか違うよね?そう思わない?』

私は先程まで生きていた主が所有していた杖をヴォルデモートに投げやった。真顔で杖を受け止めるとすぐさま暖炉の火の中に放り込まれた。

「いい加減にしろ。貴様のせいで何人無駄に死んだと思っているんだ。」

『だってさあああ!どいつもこいつも名前の物に手ぇだしてさ。ヴォルデモートは私だけのものなのにさぁ。』

「いつ俺様がお前の物になった。厚かましい。失せろ。」

『ごめんってば!だけどもう死喰い人に女を入れるのはやめて。私だけで十分でしょ?ね?』

しゅるりとヴォルデモートの首に手を回し、膝にのり顔を近づける。甘い瞳で彼のあまりにもどす黒い瞳を見つめると吸い込まれそうになる。「やめろ、」と低い声が耳元でし、私は床に落とされた。

『そんなこと、しちゃうと。殺しちゃうよ。リドルのお気に入りのあの女の死喰い人。…あぁ、確か名前は…ベラトリックス…だっけ』

ねっとりと開けた口から舌を出し唇を舐め、にやにや笑うが笑うがヴォルデモートは顔色をピクリとも変えずに私を見た。

「…ベラトリックスはそうたやすくお前に殺られるようなやつじゃない。」

『名前以外の女の名前を呼ばないで!!!リドルは私のよ!誰のものでもない!私のなの!ねぇ、リドル。私を見てよ。ちゃんと見てよ。私…リドルが…リドルが居ないと…』

ヴォルデモートはゆっくりと私に近づき頬を撫でた。それだけであれだけ肩で息をしていたのにすぐにそれも治まる。『ヴォルデモート…あぁ、私の…』体がバラけそうになるほどヴォルデモートを抱擁する。ヴォルデモートもまた私をほんの少しだけ力を入れ抱きしめるとすぐさま離れた。

「とにかく今は大事な時期なのだ。人も足りてない。これ以上は死人を出すな。それに、そんなに誰かを殺りたいならばそこらへんにいる魔法族もどきをやってこい。」