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きみをまもる



小学5年生の時に大好きな男の子に告白をした。けど、断られてしまった。

小学5年生の時に名前があるやつに告白した。名前にバレないように後ろに隠れてこれでもかってぐらいに睨んでやった。目が合った瞬間返事を断り逃げていってしまった。

子供可愛い恋愛とは違うの好きだったのかもしれない。けど、それでも私はだいすきだったから。もちろん悲しい。ぽたぽたと涙を流すとこういう時は何故かせーちゃんが背中をさすってくれる。

名前が泣いてる時を俺が見逃すはずはない。だって俺の名前だから。それにあいつは名前のことが別に好きではなかった。それは見てて分かる。けど、名前が最小限傷つかないためには幼い俺はこの方法しか見つからない。

中学生になった。可愛い制服に身を包みすぅっと息を吸い込むとパリッとした糊の匂いがしてあぁ、やっと中学生なんだなって実感する。この間までランドセルを背負ってたなんて嘘みたい。玄関を開くと大人びたせーくんがおはようと笑ってこっちを見ていた。

名前の制服姿を誰よりも一番に拝みたい。そういうわけで今は名前の家の前で待機している。僕を待たせるなんて名前以外だったら半殺しだな。なんて考えているとガチャと可愛らしい扉から出てきたのはなんとも新鮮なあまり名前には似合ってないようなムズ痒い感覚がして笑ってしまった。おはようと言うとカバンで顔を隠しながらおはよう、せーくんと小さい声で言ってくれた。いつの間にかせーちゃんからせーくんに呼び方が変わっていてあぁ、成長したんだなって実感した。

せーくんとはクラスが離れてしまったけど、運良く小学校時代の友達もいて、一人ぼっちにならなくてすんだ。みんなピカピカの制服に身を包んでいて、なんだか不思議だなって思った。先生が教室に入ってきて他愛もない話をした後一人一人自己紹介という形になった。こういうのあんまり好きじゃないん、だよね。 次は私の番。ドキドキと心臓が口から飛び出すような勢いで脈を打ってる。みんなの視線が私に突き刺さる。『あ、う、…』(名前、大丈夫だよ)何故かせーくんがそんなことをいってるような気がして、息を吸い込むと『南湘南小学校出身の苗字名前です。あまり話すのは得意じゃない方なので気分を害するかも知れませんがこれから三年間よろしくお願いします。』皆は何事もなくぱちぱちと軽い拍手をしてた。もう汗がびっしょりだ


あー、なんで名前とクラスが離れたのだろう。最悪だ。これから1年間は名前の一所懸命勉強してる姿もなにもかも見れない。ぼーっと考えてるいつの間にか自己紹介が俺の番になったみたいだ。「幸村精市です。部活はテニス部に入りたいと思ってます。どうか、よろしくね」にこりも笑うとクラスからきゃー!だのやだー!とかざわざわ聞こえてきた。席に着くと今頃名前のことだから緊張しててうまく自己紹介ができてないのかもしれない。(名前、大丈夫だよ)そう祈りをこめた。


20151223