クラウド

「結構年期入ってるよね」





そう眺めるのは大剣バスターソード。
声が届いた彼は、ふっと笑いながら返してくれた。





「ああ…、元は俺の友達が使ってたものだからな」

「…ザックス、だっけ?」

「うん…」





頷いたクラウドの顔は、言葉で表現するには難しい。
嬉しそうで、誇らしそうで…でも、悲しそうでもある。

クラウドは今、どんな気持ちでこの剣を持っているんだろう。

それもきっと、簡単には言葉に出来ないんだろう。





「想いとか、誇りとか…色んな物が詰まってるんだね」

「ああ、そうだな…」




クラウドの声は静かだ。
何を想い、何を考えているんだろう。

目の前にあるけれど、あたしが触れるには何だか気が引ける。

それくらい、尊いものに思えた。





「…見守っててあげてくださいね」





ただ、小さな声で願った。

あたしはザックスの事、よく知らないけど…。
でも、あなたの友達は…今、必至に生き抜こうとしているから。





「いや…願うまでもないのかも」

「え?」

「ううん!」





不思議そうな顔をしたクラウドに首を振る。

だって…今これがクラウドの元にある事…。
それが何よりの証拠なのかもしれない。

それなら…見守ってくれて。
彼の力に、支えに、守ってくれて。





「ありがとう…」



END


バスターソード売ろうとした人は挙手!
私はそんなことしてないよ!ほんとだよ!(笑)

いや、でもホントに基本的に武器を売ると言う事しないんですよねー。


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