ホープ

「あー…つかれたねえ、グラン=パルス広すぎる…」

「そうですね…」





広大な大地、グラン=パルス。
ルシの手掛かりを求めて今日もこの大地を歩き回っている僕ら。

今は休憩をとり疲れ果てた足を伸ばしているところ。





「はー…」





丁度いい岩に腰掛け、大きく息を吐く貴女。
僕も同じ岩のその隣に座り、上体を反らす様に手をついて空を見上げていた。

ああ、青い空に白い雲…。
コクーンとは違うその景色は不思議で綺麗だな…なんて、ぼんやりそんなことを考える。

するとその時、手の上に何かが触れた感覚があった。





「え?」

「あっ…ごめん!」





見れば、彼女がパッと手を放したのが見えた。
どうやら僕と同じように岩に手をつこうとして重なってしまったらしい。





「いえ…」





平気ですよ、と言う意味で僕はそう言う。

でも、そうして彼女の顔を見た時、ちょっとした違和感みたいなものを感じた。
いや…違和感と言うか、なんだろう。手を握りめて、ちょっと落ち着きない感じ。

…こんなこと考えるの、おこがましい…かな?

だって僕は一番年下で、そんな風に見て貰えるはずなんて無いと思う。
でも、その反応はまるで…。




「ほ、ホープの手もさ、やっぱりちょっと男の子っぽいね?」

「え?」

「え、ええと、なんというか、骨とかしっかりしてる感じ?」

「しっかり…ですか?」





なんだかちょっと早口。
慌てて話題を探して、照れを誤魔化しているみたいに。

…もしかして、意識されてる…とか。





「………。」





はっきり言葉を頭の中に浮かばせたら、なんだか体がぶわっと熱くなった。

あ、あれ…。
えっと…そりゃ、勿論好きだけれど…。仲間だし。

そう…大切な仲間だ。
ほんの少しだけ年上で、だから沢山年下扱いもされて…。

ちらりと横目で彼女を見る。
すると、じんわり胸の奥が熱くなった。

どうしよう…。
湧き上がったその感情に、今度は顔まで熱くなった。



END


先にホープの事意識してた系ヒロイン。


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