19


愉悦の獣
非現実妄想は所によりて幸福
患部に廻る舌先の紅
膓にて溺死
妄想で構成された哀愁の背徳
空の笑い顔
時に逆らい歪を抱け
もうこの唇にふれるものはない
啄む言葉は愛を求めた
こいびとになってみましょう

君の体液は僕を犯すよ
飛び出した路地裏に繋がる君の十二指腸
一番搾りの僕はいかがかしら
ここから先は魂と引き換えに

君の腸に眠る
私は死んでいましたか
腐食する世界を蹴散らすな
見世物にさえ成れない
情が物質に憑依するだろう
覗き込んだ温もりが手放せない
花咲く頃に霧散するアリア
怖がりな肩甲骨も纏めて愛そう
期待するのが生き甲斐です
遥かな物語に吊る

愛と拘束と独占欲
掠めない唇は絡め盗らない
バウンドする宇宙論理
ほっぺたに月下美人を咲かせて
あのこがいらない
笑う玩具
ラブというもの
垢にまみれて消えた僕の女神様
ひとりで踊る闇夜の永遠
爪先に残された群青
揺れる身体は嘘を語りましたか

闇に覆われた秘事に欺く
苔は忘れられた左側を唄う
明星を足掻く駁に躊躇はない
夢に群がる神々を携えよ
一瞬の恋は奈落へ早変わる
意中の隣人は恋を愛した
振出返り咲くは強張る声音
振り解く君は許されない
出逢った僕らの発酵地
泣きながら笑ったピエロの凍結

傷付く空はとても綺麗でした
儚さ残る幼き遊女
凭れる心に想いよ届け
居場所を無くした此の気持ち
幻に願う声
もし君が僕の指を切り離したら
名を与えた叫び
大好きは止まない
春風に似ている
さようなら、あいしていたキミ
留まらない動悸



prev next





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -