１３
ﾋﾞｽｸﾄﾞｰﾙは夜に泣く
いつか隣でおやすみと
頬に残る涙の痕を指先ですくう
輝けるこの時を胸に刻んで
闇と光は虚空を睨む
震える夜に消えてゆくのか燕尾服の下に広がる闇を拭う為に
この世に平穏など存在しない
心を捕らえて離さないもの
天使に休業は必要なのか
日常は非日常で出来ている
嘘つきの素直な嘘
拡声器を使って愛を叫ぼう
幼女はひくりと喉を鳴らせた
アイツとコイツの境界線
その瞳が僕を焼き付けて透明にするんだ
お前のリボンに口づける夢を見た
泣きたくなったら笑えばいいよ方程式は傾かない
耳打つ懺悔は哀と呟く
残虐に産まれる優越
腐乱臭に紛れた大都会
浮遊して交わす密事
意気地無しの朝顔
見渡す限りの新世界へようこそ
落書きまじりの人生図
雨傘の下で重なる二つの影
鎮魂歌は月夜の共鳴を潤す
嬉し涙は陰らない
精密機器少女の電波的思考回路
そよ風のセレナーデ
振り切れる糖度計算機
その感情を罪というなれば
狡い君を踏み潰してキス
見るべき僕は今である
アカイロの染みをぬぐわない
残忍という名の終着点
願っただけでは聞こえさえしない滴になった僕は嫌いですか
隣においたモノを動かすな
神鳴る聖夜
お前の光を守るために
涙はもういらない
心の声は翼に変わりあなたを包む
ルーズリーフに綴った崩壊の予兆
わたしの想いを消化して
ホウキ星に乗ろう、愛を抱えて
落ちた君を左手ですくうワタシ
必然に委ねられた蘊蓄理論
その執拗が僕を地獄に突き落とすの
うそをつきましたか
あなたの笑顔はどこですか
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