10


運命の歯車が廻らない
神は人間を見捨てたのか
意味も無く徘徊する天使は天に居場所がないようだ
ニヤけた男は後ろ髪を引かれ真っ逆さまに落ちていった
触れた指先から腐り始める
静けさの中で朝露の名残だけが音を持っていた

たくさん綺麗事を揃えて貴方を迎え撃ってあげましょうか
風船にくくりつけた蒼いリボンに今の私を託します
時空を乗り越え未来の君に約束した
あなたはもう自由の身、だから泣かないで愛しい子

君がいると心臓から破裂音が聞こえるの
全てから解放された勇者は何を思う
博愛リリーはお困りのようだ
わたしはここに在ります、彼が残した空気を抱いて
愛情で人を殺す方法を知っていますか

歩いて行くと短い距離が君と歩くと長くなるんだ
愛に生きなさい、愛に死になさい
世界が叶えてくれるはずだった無実の証がなぜここにあるのだろうか
今度月が顔を上げたらそっと右頬にキスしてみよう
かんばせに埋めた泪の理由
重なったあなたの影と優しかった微笑みを感じてさようならといった

鏡に映るこの子はどこの国のお姫様?
何者にも変えがたい遥か宇宙の君が聞いたシュガープレーンのひみつ
慈雨は哀しいぼくらを慰め毒の盃は出会いを招く

駆け込んだ先は彼の場所だった
時計盤から笑みを消せばアリスは恐怖を植え付ける
透明な笑顔に染まりくる愛しさで新しいキミを見にいきます
世界を抱いて解き放てば初めて感じた昨日は終わる
豆腐が必ず崩れるように不幸なふたりも壊れてしまう

締め付けられるような痛みには気づかないふりをしよう
猫じゃらし噛んでにかりと笑った
目一杯背伸びをしてみれば世界は新しい芽を生む
王妃が姫を妬むのならば私は神をも呪うだろう
神の雇った道化師からラブと石鹸洗剤の臭いがした
カクテル片手に握る怠惰で憎きあいつを裂き千切る夢をみた



prev next





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -