10.未だ見ぬ影
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「ジム戦お疲れ様でした。それでは」
『『『「かんぱーい!」』』』
一応自重してきのみジュースとサイコソーダで祝杯をあげる。
どちらも鞄に入っていたものだ(ダイゴさんは旅に必要なものを一通り入れておいたよ!と言っていたが明らかにそれ以上の装備だと思う)。
『っぷはー!にしてもそのカバン本当に色々入ってるよねぇ』
「そうですねぇ…すごいつりざおに回復道具一式、ボールにきのみ、ジョウロやゴーグルなんかも入ってましたし」
『あいつ相当過保護だな…』
昴の呟きに空笑いがでてしまった。確かに定期連絡寄越すようにとか過保護だからこその発言かもしれない。
「まあ明日には出発する予定なので宴会もほどほどに」
『えっ、もう出るの?早くない?』
驚いたような朋にすみません、と謝る。
「残念ながら追われている身でして」
『…そういやそんな感じのこと言ってたよね』
『結鈴ちゃんマグマ団アクア団にモッテモテだもんねぇ』
皐月の発言にその場が凍った。
「そうなんです?」
『そりゃあもう、120番道路で何人の青服と赤服を見たことか』
危険は思っていたより近かったようである。
「…尚の事先を急いだほうがいいかもしれませんね」
『だな』
『ちなみに次の目的地は?』
朋を膝に乗せてポケナビを開く。
「ここからだと…119番道路から118番道路を抜けて、キンセツシティに行くのが妥当かと」
『ふぅん、一本道だし大丈夫か』
「朋、大丈夫って何ですか大丈夫って」
『っつってもお前の方向音痴は相当だからな…』
『ねー。真面目にびっくりしたよー』
あれ、そこは全員一致なの…?
「もう!お風呂行ってきます!」


 

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