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『お前、本当にアブソル知らなかったんだな…』

「知ってるわけないじゃないですか。ホウエン地方のポケモンなんでしょう?」

なら何だったら知ってるんだと冷静に問われ、ピカチュウやコラッタを述べるとカントーの人間かと納得された。彼は私がカントーどころかこの世界の出身ではないと知るとどんな反応をするのだろうか。

『悪い。…普通のアブソルってーのは瞳が紅いんだよ』

「…色違い、ですか?」

確か色違いのポケモンというのがいたような気がする。

『(無知って怖ぇ)一般的な色違いは地肌が赤色で瞳ももっと薄い青だ』

「そうなんですか。ところで…」

これが出会い。
そして

「帰り道は、こっちであってましたよね?」

遺憾なく迷子スキルが発動した瞬間である。

 

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