ガンマン×ガンマン×ガンマン




「ルナ、ちょっといいかな」


コレットとほんわかな会話をしていたルナに掛けられる声。
天然二人組が声のした方へ同時に向く。


「アレンだ。何?」
「ガンマンに転職したんだけどさ、銃の扱いがわからなくて…。ルナに教えてもらおうかなって」
「うん、いいよ。という訳だからコレット」
「うん、行ってらっしゃい」
「ゴメンね、コレット」
「ううん、いいよアレン。お喋りはいつだって出来るから」


にぱ、とコレットは微笑む。
もう一言挨拶をして二人は甲板へと出た。








「凄いね、アレン。ちょっと教えただけなのに、もうあんなに命中するようになって」
「ルナの教え方が良かったんじゃないかな」
「ううん、アレンは他の武器も使いこなせれてるからやっぱ才能だよ。あ、ディセンダーだからかな」


基礎的な事を教え、技も少し教えようかなと思った矢先に青い小動物が飛び込んでき、同時に銃声の音が辺りに響く。
何が起こったんだと、二人して目をパチクリさせていた。


「く、くくくいっきー!」
「待てェ晩飯ィ!」


赤髪の少女、イリアが物凄い剣幕で銃を乱射させながらクイッキーを追って甲板へと足を踏み入れた。


「あぶっ…!イリア!危ないだろ!」
「うっさいわね。こちとら狩りの最中なんだから邪魔しないでよ!」
「く、く、くぃ〜…」


クイッキーは怯えながら甲板の隅へ逃げた。


「イリア、ダメだよ」
「何よルナ。アンタまで邪魔するの!?」
「そうだ、言ってやれルナ!」

「そんな撃ち方じゃ、当たるものも当たらないよ」

「…え?」


イリアを説得してくれると思ったが、逆にアドバイスするかのような言葉にアレンは耳を疑った。
だが、次に彼の目に映ったのは紛れもなくクイッキーに向かって銃を向けているルナの姿。


「ただ闇雲に乱射させてるだけじゃ当たらないし、弾の無駄遣いだよ。ちゃーんと狙いを定めて、更に対象が逃げるであろう方向に撃たないと…ねっ」


ずがぁん!と響く銃声。
撃たれた弾は危険を察知して逃げたクイッキーの耳を少し掠めた。


「成る程。アンタもやるわね」
「狩りだと言うなら私も手伝ってあげる!」
「よっしゃ!そうこなくっちゃ」
「くぃっきー!!」
「ちょ、ルナ!それは狩っちゃダメだろ!メルディが悲しむぞ!」


アレンの声が聞こえないのか、いつものほほんとしているルナの目がすっかり狩人のような鋭い目付きになっている上、若干据わっていた。


「り…リオン来てくれー!!」






船中に聞こえる程の大声でリオンを呼び、甲板に現れたリオンにアレンはイリアと共にクイッキーを追いかけ回し、銃を発泡させているルナを指差しながら事の経緯を説明する。
なんとか止めてくれとアレンに頼まれたリオンは周りが見えていないルナに足を引っ掛け転ばし、頭を殴って説教をし始めた。
その後、リーダーであるアンジュにも今度はイリアと共に正座させられながら説教を受けたのは言うまでも無いだろう。









「あうぅ…。リオンにもアンジュにも怒られた…」
「自業自得だ、馬鹿者」

















イリアと絡ませたかったけど、いまいち絡んでいない。



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