* 大好き病 *
「ただいま〜!」
「あぁ。おかえり、スザク」
「ルルーシュうう…!会いたかったよ!!」
「…………、」
「え、なんで避けるの?傷つくなぁ」
「…だってお前。帰って来てからまだ手、洗ってないだろ」
「うん。玄関入ってすぐ、真っ先にルルーシュのところへ来たからね!」
「今、新型インフルというものが流行っているらしいからな。帰って来たら、まず手洗いとうがいをしろ。俺に触っていいのは、その後だ」
「えぇっ。そんなぁ…」
「つべこべ言ってないで、早くやって来い」
「はいはい、わかったよ…。僕も、ルルーシュにつらい思いはさせたくないしね」
「手洗ったら、すぐに晩ご飯にするからな。風呂も、いつでも入れるようにしてあるから」
「……あ、」
「ん?どうかしたのか、スザク?」
「せっかくだから、手洗いついでにお風呂に入ろうかな。そしたら、一石二鳥だしね」
「あぁ、ちゃんとうがいも忘れるなよ。じゃあ俺は、その間に夕飯の支度を…」
「なに言ってるの。ルルーシュも一緒に入るんだよ」
「…は?」
「だって、手洗ったらルルーシュに触ってもいいんだろ?早くルルーシュに触れたいし、そしたら一石三鳥になるしね」
「お前、どうやったらそんな計算になるんだ!?俺は、これから晩ご飯を作らないと…、」
「お風呂でルルーシュをおいしくいただくから問題ないよ。あ、食事もできてこれで一石四鳥だね!」
「だから!その計算は間違っているぞ、スザク…!!」
「僕は、早くルルーシュを抱きたくてたまらないんだよ」
「……っ、」
「じゃあ僕、先に入ってるからね。ルルーシュも、早く…」
「…………うがいを」
「え?」
「うがいを、一番先にしろ」
「え、なんで?」
「〜〜…っ。お、俺だって…早くキス、したい……、から」
「!!ルルーシュ、」
「い、いいから早く、全力でうがいをして来い!」
「うん!いっぱいうがいをして、いっぱいルルーシュにキスするよ…!」
(どうやら僕は、すでに君というウイルスに感染しているみたいだ)
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