猫ごっこ　11

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唾液をからめた指が、固く閉ざした俺の入り口にゆっくり侵入していく。

俺は小さく息を吐いた。


スザクの指が、俺の体の中に…。

正直、それだけですでに興奮していた。



ずぶずぶと、濡れた指が狭いそこに飲み込まれていく。
中指が一本丸々奥へと入ると、何度も出し入れされて内壁をこすられる。


「ルルーシュの中、熱いね…」

スザクが掠れた声で呟いた。
そしてまた抜き差しを繰り返し、念入りにそこをほぐしていく。

俺は恥ずかしくて見ることができず、ぎゅっと強く目を瞑る。



やがて指が二本に増やされ、太さを馴染ませるように大きくかき混ぜられる。

さっき前をいじられた時とは違う感覚が、俺を襲う。
迫りくる得体の知れない疼きに、ただひたすら耐え続ける。

ジンジンと、身体の奥から熱くなる。
こすり上げられていくうちに、次第に自分の腰が小さく揺れていくのがわかった。


まるで、スザクにもっととねだるように…。





「…あっ、スザ…ク、」

名前を呼ぶと、スザクの手がぴたりと止まる。
ごくり、と生唾を飲む音が聞こえた。


そして一気に、入れていた指が引き抜かれ、

「ルルーシュ…」

「……っ、」

秘部に、スザクの大きく立ち上がったモノが押しあてられる。


「…本当に、大丈夫？」

一瞬体を竦めた俺に、心配になったのか、もう一度確認をしてくる。
スザクの熱っぽい瞳が、期待の中で不安そうに揺れていた。


「大丈夫だと…言った、だろ」

「でも、僕きっと…加減できないかもしれないし…。ルルーシュとエッチできるなんて、それだけで理性が吹っ飛びそうなんだから」


まるで、引き返すなら今だと言わんばかりにスザクが見つめてくる。

最後までしたいけど、俺に無理をさせたくなくて迷っているんだろう。



「…加減なんてしたら、許さないからな」

「え？」

「早く、入れろと言ったんだ…っ、ばか」

「…！」

先端だけくっつけられて、これじゃどっちがお預け状態だかわからないじゃないか。


少しためらった後、スザクが俺の脚を抱えて自分の方へと引き寄せた。

そして、指とは比べ物にならないくらい大きいものが挿入される。


「あ…ぁ……っ！スザ…が、なかに…」

スザクの熱い陰部が、ゆっくりと奥へと入ってくる。


俺は裂くような痛みとともに、今まで感じたことのない快感を覚えた。





スザクと、ひとつに繋がった…。


深い呼吸とともに、中の隙間が埋められていく。
スザクの足のつけ根と俺の尻が密着し、下の口がおいしそうにスザクを咥え込む。

もっと。


もっと、スザクが欲しい…。





「はぁ…、は…ぁ…」

最奥まで到達されて、ようやくスザクの動きが止まる。

すぐ上では、スザクの荒い呼吸が聞こえた。
こんなに近く、こんなに深くまで俺たちが体を合わせることができるなんて。
本当に、夢のようだ…。

スザクが、陶酔の眼差しで見つめている。

俺はその愛しい人の肩に、腕を回してしがみついた。


「っ、ルルーシュ…動くよ？」

きつく締めつけられる中、ゆっくりとスザクの腰が揺らされる。

俺の内部で、スザクがうごめく。

軽く混ぜるように揺さぶられていたのが、だんだんとその速さが増していく。
最初は遠慮がちに動いていたスザクも、やがて発情した獣のように欲望をむき出しにする。


「ひ…あぁ…っ！」

突き上げられる度に、体が大きくのけぞった。
前がスザクの腹に擦れて、雫がこぼれていく。

中もぐちゃぐちゃになって、もうどちらの熱なのかわからないくらい熱かった。


「や…ぁっ、すざく…！」

目尻に涙がにじむ。
俺は首筋に縋りつくように、その快感へと溺れた。



「ひぁっ…、あぁん…っ」

「ルルー、シュ…。ルルーシュ…っ」

「ス、ザク…ぅ…！」


何度も激しく突かれ、お互いに求め合って。


「好き、だよ、ルルーシュ」

「んっ、俺…も、」


汗で額に貼りついた前髪をかき上げられて、そこにちゅっとキスをされる。

スザクが屈んだので、更に奥深くまで抉り込まれる。
ビクン、と小さく俺の腰が跳ねた。


「や…スザ、口にも…しろっ」

「うん」


スザクのキスが、俺の唇へと落とされる。
その間も腰を前後に揺らされて、痺れるような感覚は収まらない。



「ん…ふ…ぅっ…」

「はっ…、んっんっ」

繋がったまま、何度も何度も唇を重ね合わせる。
スザクと触れ合っているところ全てが、気持ちいい。


激しくも心地良い律動の中で、快楽とともに心が高揚していった。





「ル、…シュ……っ」

ぐい、と強く俺の奥を突き上げて、スザクの体が大きく震えた。

中に白濁を放たれて、俺もまた絶頂に達してしまった。







それから俺たちは何度もキスをして、飽きるまで二人で抱き合った。


スザクが好きだ。
もっと、スザクが欲しい。

夢中になって貪り合って。


気がつけば、窓の外が白み始めていた。







「ルルーシュ…」

柔らかな声が、俺の名を呼ぶ。


「ルルーシュ、愛してる」


ふわりとスザクが微笑む。
俺を包む腕に、ぎゅっと力が込められた。



汚れたシーツを変える暇もなく、二人で狭い布団に寝転がる。

人間が二人並ぶとこんなにも窮屈だったのかと、改めて実感した。
でも、それはまったく不快には思わない、むしろ俺にとっては嬉しい距離感だった。

スザクの胸に顔を埋めると、ドクンドクンと鼓動が伝わってくる。
俺もきっと今、同じようにドキドキしているのだろう。

このままずっと、二人で心音を奏でていたい。



しかし相手の鼓動を聞いていてほっとしたのか、俺の体力が尽きたからなのか。

瞼がまどろみに負けて、重たく閉じかける。





「スザク…。俺も、愛して…る」





眠ってしまう前に自分も言えて良かったと。


意識が遠ざかる中、思った。










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