15


目を閉じると、レンの開いた両手の平に光る球体が現れた。





「…なんだありゃ……」



驚くエース達をよそに、白ひげは楽しそうに見つめる。













「おい、アレ、なんだ……?」


「分からねぇが…なんかまずいんじゃねぇのか……?」



白ひげの船に光る何かを見つけ、恐れた海軍は、8隻の船による一斉爆破を試みようとし、砲撃準備を始めた。








「親父!!!まずいよぃ!!!!」




いち早くマルコが海軍の行動に気づき、白ひげに伝える。




「グラララ…レンが大丈夫って言ったんだ。娘を信じるのも親父の必要なことじゃねぇか。」



「っ……」




「まぁ黙って見てな。」






この時感情を表に出していたのはマルコだけでは無かった。



船員のあまり見ていないところで、エースは内震えていた。

手が出せない悔しさ、大切な人を戦いの最前線に出すことの恐ろしさに…















光る球体がハンドボール程度の大きさになると、目を見開いて、両手を前に突き出し重ねた。





『政府だろうが海賊だろうが………私の家族に手を出すのは許さない!!!


反壁光!!!!!












ズドンッ!!!!















レンが何かを唱えると同時に、海軍から一斉砲撃が行われた。


爆発音とともに、土煙が立ち込め、クルー達の視界が奪われる。








「っな…………」








エースが目を開け、視界を懲らすと驚いた。









「何で、海軍の船が潰れていやがるんだ………」










砲撃を受けたはずなのに無傷のモビー・ディック号に白ひげクルー達。


そして各々大砲を一撃ずつ喰らい、8隻全てが大破している海軍。







他のクルー達も驚きを隠せない。


ただ一人、レンだけが笑顔で白ひげに向かっていた。






















『任務完了ですっ!親父さん!!!』





















背後では海軍が沈みかけながら去っていく。





白ひげは、口角をくっと上げると、豪快に笑いだした。












「グラララララ!!!!!おい息子共!!宴の準備をしろ!!!!」






「「うおおおおおおおお!!!」」



「すげぇぞレンー!!!!!」









先程レンが何をしたのか未だ分からないクルー達だったが、海軍8隻を追い払ったという状況を理解すると、大声で叫んだ。






.


[ 16/72 ]
[*prev] [next#]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -