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がやがや
「そこで俺がよー」
ガチャガチャ
「違ぇよ、てめぇはーーー」
「ギャハハ、違いねぇ!」
飛び交う海の男達の太い声。
騒がしい宴にも今日は大分慣れた。
それはきっと、朝のことがあったから。
さっき、私が皆のことを家族って思えたのもそのおかげ。
今朝、突然ナースさんの部屋からいなくなった私を皆が本気で探してくれて…
嬉しかった…
レンがそんなことを考えながら料理を食べていると、後ろからもうずいぶんと聞き慣れた声が聞こえた。
「ーで?アレは結局何だったんだ?」
唐突なエースの質問に、気になっていたのか他のクルー達も一斉に振り返る。
あっという間に騒がしい宴は静まり、完全にレンとエースに注目が集まっていた。
『あ、えーと。ピカピカの実です。』
「「「
は?」」」
『だから、私悪魔の実の能力者なんです。』
一同沈黙
始めに口を開いたのはレンを最も良く知るこの男。
「俺といた時はこんな能力無かったよぃ」
『うん、捕われてた海賊船で誤って食べちゃって。(その後色々酷い目にあったんだけどねー)』
「じゃあレンは光なのか?」
『あ、はい!エースさんは火でしたよね?』
「ああ。(レン…レンが俺の能力覚えてっっ…!!!///)」
レンがマルコからエースに視線を変えれば、エースの顔はみるみる赤くなる。
それに気付いたクルー達はどこかイラついて、エースを放置してレンに質問した。
「レンが光なのは分かったけどよ、さっきの技はどうやったんだ?」
『あ、反壁光ですよね、あれはピカピカの実の能力の特性の一つで…』
「
反射…だろ?」
『!はい、さすが親父さんですね!!』
「反射?」
復活したエースが白ひげに問う。
『光は、物を反射しますよね?それの応用で、さっき大砲を撃ち込まれた時に光で船の周りに防護壁を張って跳ね返したんです。もちろん飛んできた方向に合わせて。』
「……そんなことが出来んのかよ…」
皆、唖然としている。
『あ、コツさえつかめば簡単ですよ?』
「「「「(いや、無理だろ……)」」」」
心で呟いたクルー達だった…
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