「ちょっとクセのある字だよね?」 「悪かったな」 「悪くないよ? わたしは好き」 「……ああ、そう。おまえの字は丸っこいよな」 「そうかな。そうだっけ?」 「そうだよ。おまえ自分で覚えてないの?」 「覚えてないよ、そんなの。瑛くん、よく覚えてたね」 「それだけおまえのこと、よく見てたってことだろ?」 「そ、そっか……」 「…………」 「…………」 「………………」 「………………」 「……突っ込めよ、恥かしいから!」 「ご、ごめんね? ……えっと、うれしい」 「……それ、突っ込みと違うから」 「う、うん、そうかも。……ね、瑛くん」 「なに?」 「鍵、大切にするから。もちろん、カードも一緒に」 「……失くすなよ? さっきも言ったけど」 「うん、もちろん。いつか一緒に開けようね?」 「ああ、約束な」 「うん、約束ね」 2011.04.06 (*エンディング後のふたり) (*例のメッセージカードネタですすみません) <-- --> |