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僕以外のことなんて知るな

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「遅かったね」
暗闇に光る真紅の双眸。
普段より遥かに高い位置にあるそれは、リドルが人の姿を取っている事を意味する。
「ど…したの?リドル。真っ暗だよ?明かりを付けなきゃ…」
「今まで誰といたんだい?」
「…リドル?」
様子が おかしい。
瞳の奥で昏い色が揺らめく。ゆっくりと近づいて来るリドルから逃げる事も目を逸らす事も出来ずに立ち尽くす。
手首を捕らえた細い腕の力は強く、真っ直ぐに見つめてくる紅い瞳が呪縛のようで振り払えない。強引に引き寄せて腰を抱いて リドルの顔を仰ぎ見た その一瞬の隙を逃さず噛み付くように口付けて、深く深く 沈んでゆく。繰り返し重ねられる口付けの合間に 吐息混じりの声で、一言。
「僕以外のことなんて知るな」


(リドル/僕以外のことなんて知るな)(黒猫と秘密の恋を)

タイトルはTwitterの診断メーカー「月が綺麗ですね」から

 

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