×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

Short Short Log

僕の声だけ聴けばいい

10/53


「嫌なことなど忘れてしまえばいい。ほら、こうすれば 僕の声しか聞こえない」
鏡の前に腰掛けた貴女の背後に立って、リドルは歌うようにそう告げた。耳を塞ぐリドルの手はひんやりと冷たくて、何処か不吉で抗えない。此方の戸惑いも不安も全て緩やかに宥めるように 美貌の青年は鏡越しに至極愉しそうに笑った。

(リドル/僕の声だけ聴けばいい)

 

  back