「先生の口の中からスタンドが…!まさか「法皇の緑」というスタンドは、人にとりついたりするスタンドってこと…?」

「花京院!これがてめーの『スタンド』か!緑色でスジがあって、まるで光ったメロンだな!」
「ひきずり出したことを…後悔することになるぞ………JOJO」
「つよがるな。額に指のあとがくっきり浮き出てるぜ。このまま…きさまの『スタンド』の頭をメロンのようにつぶせば、きはまの頭もつぶれるようだな。ちょいとしめつけさせてもらうぜ。気を失ったところで、きさまをおれのじじいの所へ連れていく…。おまえにとても会いたいだろうよ。おれも、DIOという男のことがすごく興味があるしな…」



「くらえ。我がスタンド『法皇の緑』の…」
「花京院!!妙な動きをするんじゃあねえッ!」
「エメラルドスプラッシュ!!」




「!」





「エメラルドスプラッシュ。我が『スタンド』『法皇の緑』の液体にみえたのは破壊のエネルギーの像!きさまのスタンドの胸をつらぬいた…。よって、きさま自身の内蔵はズタボロよ。そしてその女医も」
「な…なにィ〜」
「いったはずだ。わたしの『法皇の緑』に攻撃を仕掛けることは、その女医を傷つけることだと…。わたしの『スタンド』はきさまのより遠くまで行けるが、広い場所は嫌いでね。かならず何かの中に潜みたがるんだ。ひきずり出すと怒ってしまう…。だからのど内部あたりを出るとき、キズをつけてやったのだ。おまえが悪いのだ。JOJO、おまえの責任だ。これはJOJO…おまえのせいだ。おまえがやったのだ。最初からおとなしく殺されていれば、この女医は無傷で済んだものを…」



「げほっ、うぐっ……」
「杏奈!」

「フッ、そこの女も哀れだな…。これもきさまがあの女を巻き込んだからこその結果だ。きさまがその女を巻き込まなければ、その女もキズつくことはなかった……」
「…………この空条承太郎は……いわゆる不良のレッテルをはられている…。ケンカの相手を必要以上にブチのめし、いまだ病院かは出てこれねえヤツもいる…。イバルだけで能なしなんで気合を入れてやった教師はもう2度と学校へ来ねえ。料金以下のマズイめしを食わせるレストランには代金を払わねーなんてのはしょっちゅうよ。だがこんなおれにも、吐き気のする『悪』はわかる!!」
「じょ…承太郎………」
「『悪』とはてめー自身のためだけに、弱者を利用しふみつけるやつのことだ!!ましてや女を!きさまがやったのはそれだ!あ〜〜〜ん、おめーの『スタンド』は被害者自身にも見えねえし、わからねえ…。だから、おれが裁く!」
「それはちがうな。『悪』?『悪』とは敗者のこと…。『正義』とは勝者のこと………。生き残った者のことだ。過程は問題じゃあない。敗けたやつが『悪』なのだ。とどめだ。くらえ!エメラルドスプラッシュ!」
「敗者が『悪』。それじゃあー、やっぱりィ、てめーのことじゃあねーかァーーーーーッ」
「なにィ〜〜、バカな、エメラルドスプラッシュをはじき飛ばしたッ!」

「オララララオラ!裁くのは、おれの『スタンド』だッー!!」



「な、…………なんて、パワーのスタンドだ………」
「すごい……。倒しちゃった…」
「さっきはふいをくらってちょいと胸を傷つけただけだ。ヤワな『スタンド』じゃなくてよかったが、しかしますます凶暴になっていく気がするぜ」
「ははっ、でもさあ、もしかしてスタンドが凶暴ってわけじゃなくて、承太郎がただ単に凶暴って意味なんじゃない?」
「なんだと?」
「ジョーダンよ、冗談。真に受けないで」
「………。手当すれば女医は助かるが、さわぎが大きくなったな。今日は学校をフケるぜ。こいつにはDIOについていろいろしゃべってもらわなくてはな…」
「ジョセフさんとアヴドゥルさんのところに連れていくのね。……目を覚まして暴れなきゃいいけど」
「それより杏奈、怪我は大丈夫から」
「これが大丈夫に見える?」

「…見えねえな」
「そう思うなら助けてよ」
「ああ」

「ハァ〜、いった……。足ひねったかな。ちょっと湿布でももらっていこうかな…」
「おい杏奈いそげ、人が来る」
「わかってるけどさ、って、なに!?」
「ちんたらしてられねーだろ。教師たちが来て根掘り葉掘り聞かれたらどうする。答えようがないだろ」
「だからって俵みたいに持つのやめてくれる……?地味に苦しいよこれ…」
「担がれてるやつが文句言うな」
「はあーい」



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