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「炎羽」



そう呟き、ミコトは口裂け女に向かって先ほど取り出した何かを投げ飛ばした。

すると



《―――――ッッ!!!!!?》



口裂け女の悲鳴が響き、衝撃で強い風が吹いた。



「クッ、」

「おっと、」

「あぶなッ」

「赤ちんに黒ちん、大丈夫〜?」

「ああ」

「と、とりあえずは…」



目を開けることができないほどの熱風を受け、さらには吹き飛ばされそうになる。

その場にやっとの思いで踏ん張りながら、赤司は目の前の光景に目を見開く。

そこには強い風を受けながらも平然と立っているミコトの姿と、火に包まれ焼かれ苦しむ口裂け女の姿。



「す、すげぇ……」

「信じられないのだよ…」

「うわ〜、すご〜い」



気づくともうそこに口裂け女の姿はなかった。



「どう?これであたしが祓屋だって、わかったでしょ」

「ああ」

「驚いたぜ!すげーなお前!」

「すごいどころじゃないっスよ!」

「さあ、早くここから出よ。離れないでちゃんと着いてきてね、迷子になっても責任は取らないよ」




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