みじかいゆめ | ナノ



リヴァイの浮気話 @




「っ!ナマエ、ナマエ・・・!」

「んっ!ああ、も、だめ!や、おねがあ!」

リヴァイが腰のくびれを掴み、叩き込むように最奥を突く。
快感に溺れて、リヴァイのアレに絡みつくように締まるナカ。

こめかみに汗を浮かべて腰を振るリヴァイが、揺れる柔らかな乳房の上の尖った突起に”カリ”っと歯を立てたのに弾かれ、震えながら達した。

身体を駆け巡る快感に思考を失いかけながらも目を開けるすぐそこには、声にならない声で私の名前を呼び、たっぷりと白濁の欲を流し込むリヴァイの苦しそうで厭らしい、誰も見た事の無かった顔。

私以外、誰にも・・・・。


「・・・・・ごめんっ・・!」

全てを絞り出したリヴァイが息をついたのと同時にその逞しい胸を突き飛ばし、大好きな腕の中から抜け出す。

脱ぎ散らかしたシャツと下着、ズボンを掻き集めて胸に皺くちゃに丸め、驚いたリヴァイの縋り付く声を振り切るように愛おしい部屋の扉を後ろ手で閉めた。

太ももに垂れる液体の気配と、裸体に巻き付けたさっきまで愛し合っていたベッドの上のシーツが、心に逆らって走る私をえぐる。

廊下の突き当たりに見えた部屋の扉に飛び込むように張り付き、今が深夜だという事を配慮する余裕もなく拳で激しく扉を叩いた。

他の部屋の扉が開く前に、早く

リヴァイが来てしまう前に・・!

その願いは受け入れられ、カチャリと遠慮気味に用心深く開いた隙間に飛び込んだ。


「わっ!・・・・・・君は、ナマエ・・!?」

もう言葉を発せれる状態ではなく、立っている事を諦めた身体を寝巻き姿の上官に支えてもらう中で必死に頷いた。

「大変だ・・!とにかく落ち着こう!ここにかけて、水を持ってくるから!」

引きずり出された椅子に体を移され、椅子の上で倒れ込むように頭を抱えた。

自分が泣いているのかさえ分からない。

ただ苦しくて苦しくて、パニックに陥っていた。


「これ飲んで・・!ゆっくりね・・!」

「んっ・・・ぐ、がはっ!ゲホ!ゲホッ!」

水が肺に入って涙ぐんだ所為なのか視界が歪む。

「ナマエ!しっかりしろ!落ち着くんだ!
さあ、吸って・・!吐いて・・!吸って・・!」

上官の命令に素直に従い、固く狭く縮こまってしまった肺に必死に酸素を詰める。

そのまま呼吸が整うまでハンジさんは何も聞かずにシーツをかけた背中を撫で続け、私に息の仕方を教えてくれた。

呼吸が整ってもぐったりと廃人のように全てを放る私の身体を抱え、自分のベッドに横たえてくれた。

身体を包んでいたシーツを抜き取り、黙々と身体を拭いてお揃いの寝巻きを着せてくれた。

淡々と静かに何も言わず身体を綺麗にしてくれる上官の優しさに渇いたはずの涙が滲む。

同じ一枚の毛布に潜り込み、私を優しく包みながらリズム良く叩かれる背中に導かれて、その優しさに逃げるように瞼を下ろした。

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