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(おまけ)

「俺ってさ……流されやすいのかな、鈴木」
「は? 今更だなぁ。城田は人がいいって言よりは、ほだされやすい性格だよな」
「それは欠点か」
「場合によるんじゃないの」
「そっか」
「なんかこう、99の不幸があっても1の幸福で許しちゃうタイプ?」
「なんか、めでたいな、その頭」
「うん。おれ、城田は意外とめでたい奴だと思ってる。顔の割りに」
「そっか」
「なに、99の不幸があったわけ? 1の幸福で許しちゃったの?」
「正確には、精神的ダメージ150、肉体への快……いや、貢献151、みたいな」
「へー? ソレ比率おかしくね?」
「うん。わかってる。おかしいんだ」
「貢献の方がおっきいならそれでいいじゃん。そっち重視で」
「……そうか」
「そうだよ。そういや、午後の授業全部サボってお前何してたの」
「楽しい思いとつらい思いをないまぜにした感じの暴力のようなマッサージのような」
「? 大変だったな」
「うん、大変だ」
「今日も先輩の家?」
「うん、たいへんだ。道をふみ間違えそうで」
「へー。遠いんだ」
「……その上、とんでもなくあぶない」
「気をつけろよー」
「……うん、がんばる」

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