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 朝食をとっていると、先輩が何かを思い出したように「ああ」と声を上げた。何かと思って先輩を見ると、先輩は得意げに笑っている。

「俺、これからもお前とするから」

 まるで「コンビに行ってくるよ」と言うような軽さ。味噌汁を噴出さなかった自分を褒めてやりたい。
「は?」
 最初の勉強の件もそうだったけど、この人は俺に意見をまったく求めない。全て自分の中で決定されていて、確認するように言うだけ。

「エロイ家庭教師なんて、最高だろうが」
「そりゃそうですけど、性別が色々おかしいです」
「お前だって、あんな気持ちよさそうだったくせに何言ってんだよ」
「そ、れは」
「声かすれるくらい喘いでたし」
「ちょ」
「口で言わなくても、物欲しそうな眼するし」
「そんなことは」
「最後は失神するみたいに寝ちまうし」
「ぐ」
「意外と筋肉あってがたいが良いから、運ぶの大変だったんだぞ」
「う」
「ま、そういうことで。今日も来いよ。部活後でいいから」
「……」
「来なかったら、お前の寮でヤる」
「ひ」

やっぱり俺、道を踏み外したかもしれない。

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