先輩はご立腹

「いてて」
「うわ、大丈夫か?」
「お前の傍に居ると良くも悪くも人がよってくるからな……。案の定弾き飛ばされた」
「うー……ごめんなー」
「うん、お前のせいじゃないからいいよ。それより……あのひと止めないと」
「へ? ぎゃー!! 鬼沢先輩! 誰彼かまわずにガンとばさないで!」
「……コイツこけさせた奴、でてこい」
「アイツ大丈夫ですから! 怒ってないし怪我してませんから!」
「うるせぇ、名乗り出なきゃ全員締める」
「み、皆、俺が抑えているうちに逃げろ! はやくー!」
「てめぇ!」
「ぎゃーだめー!引きずられるー!」

「あの、先輩、俺のことほったらかしで行っちゃうんですか……?」

「!……ばか、そんなわけあるか。ほら、肩につかまれ。足くじいて無いな?」
「へへ、ありがとうございます」
「さ、さすが……!」

[55/67]

目次

indexnovel

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -