宝石とさよなら | ナノ


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知らなかったがあの様子を見ていればだれでも……、少なくともナマエはサスケとも因縁があるらしいと気づいた。
我愛羅は床に零れ落ちる涙を拭うこともせず両腕を交差させる。それを合図に、途中から戦線復帰した雲隠れの鉈使いがテマリとカンクロウと共に攻撃を仕掛けていった。

安地への避難……つまりここから動かないことを条件に背中から退いてくれたサソリを一度にらみつけ、前のめりになる体を何とか抑えた。
しかしサソリに私の非難めいた視線なんて効果があるわけがなく、気づきすらせずに己がカンクロウに提供した改良後の父母の出来に満足げに唸った。
「お、ワイヤーとそれを組み合わせるか。立ち回りも悪くねぇな」
対岸の火事状態だからかサソリは余裕で観戦する。もはや授業参観でもしているのかというような余裕っぷりで座り込み胡坐までかきだしていた。

「ま、眼鏡女からの制約が多すぎてどれだけ良いモン作っても実践ではどうなるか判らねぇからな」
手合わせでもまあいいが弟子以外との相性が悪すぎてそもそも勝負にならねぇんだよ。
あの餓鬼もそれなりに実力もあるらしいし、何よりうちはだ。大蛇丸とイタチには感謝しねぇとな。
よくもまあヘイトを買いつつ憎しみだけで育て上げたもんだとサスケのゆがんだ成長っぷりを笑う。
本人から見れば至極真面目なのだろうが滑稽としか言いようがねぇと評していたサソリが戦局が動いたと身を乗り出した。

ようやく左目が回復したらしい。左目はさらに白目を赤く汚しながらぐるりと虹彩を一度回し万華鏡写輪眼へと戻す。
スサノオと呼ばれたチャクラ体を出現させたサスケは砂の三兄弟たちと鉈男からの攻撃を青白い巨人の腕で薙いだ。


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