買い物


今日初めて兄にあいました
カンナと言う名前らしいです
ごめんね…前にカンナちゃんなんてちゃん付けで呼んだりして

私エリオは13歳になりました
出生から13年目、ようやく兄に合わせられました
明日は父の会社の創立50年を祝うパーティがあるらしいので、家族全員参加だそうです
いやいやながらも母と顔をあわせないわけにはいかない
まあ私のほうはシオリさん嫌ってないけどね
パーティ会場のホテルに家族で2泊するらしい
3部屋も借りたらしく、私と父は一人部屋だ
ホテルの極上スイートルーム2部屋 私と父
普通のスイートが母と兄
うん、やっぱり私と母兄の扱いの違いがでてるな
あ、使用人のバドワさんも来ている
いやみんなお付の人きてるんだけどね
使用人用に2部屋、最下級の部屋を借りているらしい
女性用と男性用だ
父は執事、母と兄はメイドだから、バドワさんは母と兄のメイドさんと同室になることになってしまうが
まあ私の部屋に無理やりにでも泊まらせればいいか

「エリオ様 そろそろだんな様とお約束なされた時間でございます」

「ああ、もうそんな時間か 留守を頼むよ」

「承知いたしました エリオ様、こちらを…」

バドワさんにお気に入りのコートを着せてもらってドアをあける

「エリオ様、お気をつけて行ってらっしゃいませ」

「ああ 行ってくる」

ホテルのエントランスに下りるともう父が待っていた

「お父様、お待たせしてしまって申し訳ございません」

「ああ、エリオか なに、私も今来たところだ 気にするな」

そんな会話をしながら外でまっている車に乗り込む
運転するのは運転手だが

これからどこへ行くのかと言うと買い物である
私のものは服であったり小物であったり、父が買ってくることはない
ちゃんと自分で選ばせてくれるのでありがたい

なにを買おうかなと考えていたら最初の目的の店に到着したらしい

「これはカオルさま、ようこそおいでくださいました 本日はお嬢様のお召し物で?」

店員さんの手厚い出迎えを受けて入ったこのお店がドレスやスーツの専門店だ
カオルは父の名前ね

このお店には明日のパーティで着るパーティドレスを買いに来たのだ

どうしようかな、かわいいのがたくさんある
私の見た目が肌も髪も白いので薄い色はあまりあわないだろう
やっぱ黒いのがいいかな
うーん
あ、あれにしよう

「お父様、私これがいいです」

お会計を済ませて外へ出る
どんなのを買ったかと言うと
ワインレッドの肩のないドレスに黒のボレロをかった



あれからティータイム用のカップのセットと服、ポケモン医学の本とポケモン心理の本 それからジュペたん用の高級無添加ポロックを自宅に郵送してもらった
あと日ごろお世話になっているバドワさんに高級菓子とシンプルなネックレスを買った

ホテルに戻るとバドワさんが出迎えてくれて、買ってきたものを日ごろの感謝だと言えば当然のことをしているまでで感謝は不要だと言われたがいろいろ言いくるめて受け取ってもらった



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