■ 5


「須……田ァッ! っの、やろ……ってめ……ぇっ、こ、殺…ってや……っ!!」

 痙攣する右腕を伸ばして須田の胸倉を掴むが、力を入れただけで尻が疼いてまた布団に突っ伏すはめになる。右手は須田のシャツを掴んだまま強張って離せない。

「ちょっと苦しいって、亮平君。そんなに効いた? アレ」

 にへらっと笑った須田が、俺の手を見て眉を寄せた。

「血?」

 そして暗がりのなか、見えにくかった俺の体をまじまじと見やって驚いたようだ。

「うわ、どうしたんだ、これっ」

 声をあげて、俺の尻と内腿に無数に刻まれた蚯蚓腫れと引っ掻き傷に触れる。その途端、俺の腰が跳ねた。

「ひぁっ、ああ……っ!」

 もう下半身を触れられるだけで痺れるような快感が走るようになっていた。弾かれたように須田から離れ、身を守ろうと体を丸めてがたがたと震える。

「ああ、ごめんごめん、薬強かったんだなあ」

 須田の声が少し焦っているようだったが、俺はそれどころじゃない。

 せっかく気を失いかけて体の感覚から逃れかけていたところを揺り起こされて、またあの猛烈な痒みがぶり返していた。

「あ、ひあ、ああっ、あぅうっ……んっぅぐ、うぅうううっ!」

 じっとしている事などできずに、須田がいるのも構わずうつ伏せになって尻を振りたてながらドス黒く腫れあがった雄を扱き、尻肉を掻き毟る。

「亮平君っ、亮平亮平っ! やめろって、ほら、外してあげるからっ」

 須田が俺の両手を掴む。俺は半狂乱になって抗うが、ウェイトも筋力も須田にはかなわない。僅かに身長で勝ってるぐらいだが、なんの足しにもならない。

 須田が自分のネクタイで俺の両手を後ろで縛り、脚の上に乗って暴れられないように抑える。

「ひぁああっ、や、ああっ、が、ぁあしっ、死ぬっやっああっあぅっひゃ、ああっあああっは、離……せっ、嫌、だっぁああ!!」

 自由を奪われ、狂ったように足掻く俺を押さえながら、須田の手が尻の辺りで動く。

「ほら、大丈夫、外してあげたから。ね、中きれいに洗おうね」

 ちゅぷっと、薬と腸液で濡れたディルドが尻から抜けた。
 その僅かな刺激ですら、俺は一瞬でオーガズムに押し上げられて、全身を痙攣させて喘いだ。

「あぐぅ……っいっ! ……あ、ひ…っ、がっ、あぁあああぅうー……っ! っ!」

 涎を垂らしながら歯を食いしばり、脳裏が真っ白になり、脳みそを焼き尽くされそうな強烈な快感に呻く。

 背を撓らせて仰け反り、絶頂が一瞬途切れた瞬間に弛緩して布団に上体を落として荒い息を繰り返す。もちろん尻の疼きは治まらず、俺はすぐにまたもがき出す。

「ううっ! ふ、あぐっ、んんぁっ、あっあっ! も、あ、あっやく、須田ァ、入れっ入れてっ! はやっ……く!」

 霞む意識の中で背後の男に懇願する。指でもなんでもいいから、中を掻いて欲しくて、泣きながら喘いだ。須田の手が尻を撫でる。それだけで眼も眩むような快感だった。

「ああ、そうだね、洗うより入れて欲しいよね」

 そう優しい声がして、緩みきった尻に須田の太い指が沈む。

「あぁっ!! はぁっ! ああああっ!」

 断続的に体を震わせて仰け反った。
 火花のような快感が尻から頭のてっぺんに弾ける。

「ああぁああっ、ィイっ……、もっと! もっとぉ!」

 尻をせり上げる俺に応えるように、指が奥まで潜り込み、ぐじゅぐじゅに蕩けて充血した粘膜を擦る。

「ひぃっああああっ! イイっ! イイぃっ!」

 指が増えて抜き差しされて、俺はひたすら叫んでいた。

 羞恥も自制も吹っ飛んでいた。
 いつの間にか須田はコックリングも外していた。
 白濁を噴出しながらヨガり、須田の太いモノで尻を貫かれた時は、本気でイき死ぬと思ったし、実際気を失ったようだ。




prev next

- 5/6 -

しおりを挿む

-back-
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -