青春Wonder | ナノ


男女逆転祭りになりまして


「こんにちは撫子さん、今日も一日有意義なものにしよう。」

「ほいほい、立海オタクsいらっさーい!」

関東アニオタメンバー定例議会第X回、ここに開催。撫子、忍足、柳、仁王、柳生がいつもの様に撫子宅に集まった。今回は氷帝から岳人が、立海から赤也が珍しく参加だ。岳人は暇だからと言う理由での参加だ。パンピの癖によくまぁ、参加する気になったんだ。

「撫子さん、今日はお菓子を持ってきたのだが、これ食べないか?」

柳が手土産に立海饅頭というものを出してきた。立海大附属中学の名物らしい。立海生でもなかなかゲットできない物らしく、赤也が反応した。

「あー!これ美味しんですよ!」

「おお!そうなのか!?じゃ、私日本茶でも淹れて来るよ。貰い物だけどねー。」

今回のおやつも決まり、リラックスなう。
立海組は主に撫子が用意した日本茶を飲んで、氷帝組は主に立海が持って来た立海饅頭を食べていた。
もぐもぐ、ずーずー――

「「「「………ん?」」」」

異変発生。撫子の髪が短くなって、その他男子の髪が長くなったり、と。
外見の異変。放心する柳と撫子以外のメンツ。

「「………男女逆転祭り?」」

「撫子さん…。」

「立海s……。」

「「盛ったな?」」

「実はお茶は滝からもらって…。」

「こちらは精市に饅頭を手土産にと…。」

原因は速やかに分かった。だからこそ、どちらも自校からの手土産を進んで口にしていなかったのか。本能的に避けていたのか。しかし、どちらにも同じ薬が盛られていた様なので意味は成さなかったのだが。

「…結局は私たちは利用されたんだろうねー。あらマスター綺麗な声。」

「96%の確率でそうだな。撫子さんは甘いハスキーな声だな。」

撫子と柳は落ち着いてお互いを評価しあい合った。

「マスター…すっごく大和撫子。前髪ぱっつんで腰までの真っ黒な髪の毛最高。三つ編みしていい?」

「あぁ、構わない。撫子さんの方は実に妖艶な感じだな。なんだ?そちらの学校の滝萩之介の感じが…。」

「えー、違くね?妖艶なのは…私の妄想でも入ったかな?妖艶男子ダイスキー!」

「ちょちょちょ、自分らなんでそんなに落ちついとんや!?もうちょっと慌てぇや!」

少し正気を取り戻した忍足。他のメンバーはまだ、ぼーっとしてる。そんなに自分の体が女になったことが嫌か。

「えー?だって原因はっきりしてるし、いつか戻る!つか忍足も美人だな!」

「おおきにな!…やない!俺は男や、美人言われても嬉しゅうない!」

「今お前、女だから。あのさ、…ついでに言っていいか?お前ら一生女でいろやぁあ!」

「「だが断る!!」」

「いいじゃんか!お前らその辺の女の子より確実に可愛いからな!特に赤也君と岳人は私、心の奥底から愛することが出来るよ!」

この二人、このメンツの中で小さかった。さらに女体化したことによりさらに小っちゃくなってロリっ子だ。

「普通の姿でも愛して下さいっす!」

「撫子!ロリっ子を愛でるんは俺の役目やろ!」

「侑士キメェ!」

「岳t…岳子!可愛い!」

「撫子止めて、俺今この現実受け止めてねぇし!」

「受け止めて!ホント可愛いから!鏡見る?」

「見たくねぇ!」

「あー……仁王?…は、どこか変わった?」

さっきから気配を出来るだけ消していた仁王に話を振る撫子。名前を呼ばれ、体をビクッと飛び上がらせた。

「……プリ。」

「前から華奢だった体がもっと華奢になった位か?元々髪は長かったし、」

「じゃの…。」

「ムカつくからお前が一番気にしているであろう一言、言っていい?」

「…ダメじゃ。」

「いやだ、言ってやる。……雅子…お前胸ねぇな!」

口調も男っぽく変えて言い放つ。

「プリプリプリィイイイイ!!」

「ざまぁねーぜ!」

「スレンダーと言いんしゃい!」

「惨めだなぁあハッハッハッハ!お前、男でよかったな!柳生君を見てみろ!ボンキュッボンのナイスボディ!女だったら入れ替わりなんてできたもんじゃねーな!」

「黙りんしゃい!やーぎゅ!椿崎がイジメてくるぜよー!って柳生!?」

仁王が縋る様に柳生に抱き着いた。が、柳生の反応がない。それどころか仁王の抱き着きによりバランスを崩したようで倒れる。座ったまま気絶していたようだ。

「……柳生君って、応用力無さめ?」

「いや、情報のキャパオーバーだろう。」

「フーン……折角だし、悪戯しとくか。マスター、カメラ構えてー?」

「了解した。」

柳は言われたように、カメラを構えた。

「さてさて、ちょっと失礼しますよ。」

三つ編みになっていた髪形をほどいて、いい感じにウェーブのかかった亜麻色の髪の乙女が完成。撫子は柳生の上体を支え、顔を近づける。

「…椿崎!比呂子になにする気じゃ!」

吹っ切れてテンションがおかしい方向に行って悪ノリした。

「黙ってろよ。外野、」

「比呂子ぉお、起きてぇえ…!」

少しずつ顔を近づけて…。

「撫子さん、止めて下さいっす!そんな、柳生先輩にキスなんてしたら全国撫子さんファンが泣きますよ!代表して今ここで俺が泣きますよ!?」

柳生を庇う為に止めろと言ったのかと思ったら、撫子の一ファンとして悲しんでいたようだ。まずは先輩の男としての威厳ってやつを守ってやろうぜ後輩。

「やー…マジではしないって。ただ折角男女逆転したんだし記念が欲しかったんだよ。」

「記念って…柳生先輩には酷っすよ、それ。」

「…この程度のことで気絶するとはだるんどる!ってことで一つ。さぁさぁ、みんな本当に記念として写真撮ろうよ!マスター、カメラをセルフタイマーにしてー。」

「あぁ。」

柳がカメラを丁度いい位置に置いて、皆がフレームの中へ。撫子を中心にみんなが寄る。なんやかんやと、楽しんだ一同。と言うか撫子。そして気づいた。


「……これ、今の状況だけだと私、ハーレム中?むしろ女を侍らせてるプレイボーイ?うわ、このままでいてぇ…。」






―――――――――――――
200000hit記念企画第12弾
翼様リクエスト「青春シリーズで主は男体化、いつもの4人(柳、柳生、仁王、忍足)とあと何人かが女体化しちゃう的な話」でした。

女の子なメンツ、マジかわいいと思います。そして外見は練詠の趣味丸出しになるため一部のキャラのことしか詳しく書きませんでした。要望があったら付け足します。

主が男キャラになった場合は、凄くかっこいいことになると思います。目つきは悪目で背は高い。ニヒルな笑いが似合うと思います。んで姉御改め、兄貴!と呼ばれるはず!!

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