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「あの…我が君、お味は…?」 「ん?とっても美味でございますー。んー!美味しいッ!」 「我が君の笑顔プライスレスっ!」 紫木は鼻血を我慢しながらとても良い笑顔で昇天した。 「そして俺は成実の笑顔をパパラッチして弦一郎に売りつける。」 柳はプライスレスな成実の笑顔を写真に収め、 「とレンレンはほざき、そして俺が売上の九割九分九臨を頂く。」 成実は卑しくお金のマークを指で作った。 「む、そして俺はいくら払えばいいんだ?」 「三枚セット1000円也ー。」 「頂こう。」 「毎度ありー。」 1000円札を真田は成実に手渡し柳は写真を真田に手渡し成実は1円玉を柳に渡した。 なんてシュール。 「アハっそのやり取り懐かしいね。」 どうやらこのやり取りはいつものことだったらしい。 「あー俺もだ。まだ氷帝じゃこんな事してねぇし。」 「へぇ、だったらまだ例のワタリドリの仕組み教えてないんだ?」 「おう、教えてねぇ。もっとノーマルな奴らの反応見て楽しみてぇし。」 「氷帝も災難だねぇ。」 「ふはっ、ちょっと前まではお前らもそうだったからな。哀れむなんてユッキーらしくねぇな。」 「俺も大人になったって事だよ。」 「それ以上大人になるのか?真田みたいになんぞ。」 「それは勘弁かな。ところで紫木、いつまで俺を射殺す勢いで睨みつけてんの。お門違いだよ。睨むなら成実の写真を撮った柳と買い取った真田を睨みつけなよ。」 「ふ、ふーんだ。柳殿と真田殿はいいんだもん。」 確かに睨みつけるなら成実の写真を撮った柳や買った真田が対象になると思うが今回はそうじゃないらしい。むしろ幸村でないといけない理由が…。 「先程の写真を無料提供した。」 「俺は貢いだ事で無効だそうだ。」 特にないらしい。ただ単に消去法だったらしい。 「へぇ。紫木良い度胸してるじゃないか。」 「幸村殿だって!何度も何度も我が君と会話して!」 「会話位良いじゃないか。仁王なんて成実を襲ったんだよ。ね?成実?」 「へ?は!?何で……そうなんです。私が大人しいからとッ…怖かった!」 箸を止め、泣く素振りを見せる成実。そんな成実の様子を見た紫木は仁王を睨みつける。 「仁王雅治ぅうう!」 「えッ冤罪じゃ!」 「いや、事実だろ。」 「ピっピヨ…じゃけど滝ってやつに一回制裁食らって!」 「だからどうした私はやってない!」 ターゲット変更。幸村から仁王へ。幸村から意識をそらし、紫木は仁王にものすっごい殺気を向ける。仁王、これ逝ったわ。合掌(再び) 「い、いゃあぎゅ!」 「私に助けを求めても無駄です。私は女性の味方ですから。」 柳生に助けを求めたが柳生はジェントルマンだから成実の味方だと言う。 「いや、俺男だから。」 「このッ柳生のむっつりスケベェエ!」 「なッ!?なんて言い掛かりを!紫木さん殺っておしまいなさい!」 「私に命令していいのは成実様と我が主だけだ柳生むっつり比呂士殿!」 仁王が言った言い掛かりが浸透し始めた。これは一週間位呼ばれ続けるパターンだわ。 |
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