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「集合だ。」 やんややんやと騒いでいたら監督から集合の声がかかった。対象は部員それからマネージャー。いったい何の用事があるのだろうか。 「監督。全員集まりました。」 「よし。跡部の申し出により立海と練習試合をすることになった。日にちは来週の日曜日。場所は私達が立海に行くことになった。連れて行くのはレギュラーと準レギュラーだ。 試合をしたい者は準レギュラーかレギュラーに昇級する事。連絡は以上だ。行ってよし。」 セッティング完了。 成実は見た。玖城が小さくガッツポーズをしているとこを。おかしいなぁ。立海テニス部レギュラーもイケメン揃いだったと思うが?玖城はお気に召している態度だった。 行ってよし、と言われて部員は練習へと戻った。レギュラー、準レギュラーに下克上しろと言われて今更どうこうする気は無いらしい。練習態度は先程から変わりない。淡々と練習している。向上心は見受けられない。当たり前だ。今更倒せ、と言われて倒すことが出来るのならば平員なんてしていない。 おやおや?玖城は真面目に練習しない奴は嫌いじゃなかったっけ?玖城の目の前には真面目に不真面目テニス部平員が居るのだけれど、得意の毒舌は吐かないのだろうか。 「藤ケ院、これはどう言うこと?」 マネージャー室で二人きり。それぞれ準備をしているとメンチを切るように玖城が話しかけてきた。 「…と言いますと?」 って何で俺にきたんだコレ!? 「この平員のやる気の無さよ。折角の準レギュに入るチャンスなのに、どうして誰もさっきと練習態度変えないのよ。」 「私に言われましても…。」 知らねぇよ!平員の事まで知らねぇよ!みんながみんなレギュラー狙いだと思うなよ!?中にはただ単にテニスを遊びでしてる人だって居るんだぞ!? 「マネージャーは平員のメンタル面もカバーしなければならないんじゃないかしら?」 「……ぁ。」 そうだ。こういう口うるさい人種を、 「何よ。」 「小姑。」 もしくは姑って言うんだ。理不尽な事を言いまくって精神的攻撃をする。他人のことを言われたって俺知らねぇよ。俺の事じゃねーんだし。言いがかりも甚だしい。どれだけ俺の揚げ足をとりたいんだ。俺の足はそう簡単にあがらないっつーの。 |
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