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「でも何故そんなに嫉妬深くて、その…金的……を…。」 「チョタ、良い質問だ。 神様は基本束縛心が強いらしい。梨花は代表巫女でよく神様を自分の体に降霊させてるから強過ぎる気持ちが体の中に残っちゃったんだよねー。後、金的は俺のせいじゃない。お萩のせいだ。」 「うん、金的は全面的に僕のせい。成実に紫木さんを紹介してもらったとき、僕にでさえ襲いかかってきたんだよね。しかも術で。流石にヤバいと思ったよ。でも成実が説明して術はかからないですんだ。そこで僕は感じた。学校内で紫木さんをボディーガードにさせようと。最強のセコムじゃないか、と。でも、毎回毎回術で何かしらしでかしたら大変なことになるから男子は金的、女子は社会的プチ抹殺をするようにした。まぁ、手軽さから手当たり次第にするようになっちゃったけどね。」 「あぁ、滝の行為を凶弾するべきか、讃えるべきか。」 術と言ったら呪術だと見当が付く。それを阻止したのだから讃えるべきなのだろう。しかし、代わりに教えたのが金的と社会的プチ抹殺。他に手段はなかったのか。 「讃えればいいんじゃね?俺には絶対被害ねぇし。因みに滝直伝金的被害者第一号は……弦ちゃん。」 「弦ちゃんって誰や。」 「あぁ、真田弦一郎。あいつは俺ファンだってものすっごく言ってたからな。ご子息とタメはるんじゃね?だから一番の犠牲者になったんだけどな…。」 「アーン!?俺様が堅物と同レベだと!?」 先程まで意識をどこかに飛ばしていたようだが、帰ってきた。 「ご子息。おはよう。いつから覚醒した?」 「成実が弦ちゃんって真田の名前を親しみを込めて言ったところからだ!」 「あー…そっか。……つー訳で練習開始!」 パンパン、と手を鳴らして気分を変える。ここからは部活の時間。ちゃんと練習してもらわないと成実が玖城に向かって吐いた台詞が嘘になる。 |
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