081 |
そして運動場で閉会式。 後、先生達が職員室に帰って行く、生徒達は忍足に体育館に行くように指示された。 撫子は忍足に言われたように舞台袖へ走っていった。 「滝!」 「きたきた。早くしてよ。」 「いや、早くするも何も私これからの概要について全く知らされて無いんすけど…。」 「そうなの?ま、時間無いから今すぐこれに着替えて。」 滝は服を撫子に突き出す。 「………滝…これって…。」 龍ノ啼ク箱庭在リのルカ姐さんの衣装。 「桃の姫君の衣装だね。」 「…は?桃?」 「本当に時間無いね。ほら早く着替えてよ。」 「え?私今『?』が頭の中飛んでんだけど…ちょkwsk。」 「時間がないの、早く着替えて、ね?」 「了解致しました、滝様。」 言われたとおり着替えてメイクなう。 忍足のアナウンスが聞こえてきた。 「皆お疲れさん、うちのクラスが優勝、もう言うこと無しやわ。 で、みんなに集まってもらったんは他でもない、言いたいことがあるからや。蒼の貴公子が撫子だったんはみんな知ってるな?」 はい!!と女子。 しらける男子。 「じゃぁ、次は男子に聞く。桃の姫君は知ってるやんな?」 うおー!!と男子。 キョトンの女子+撫子。 メイク中だったが滝に問う。 「え?え?ホント何なの?桃の姫君ってルカ姐さんのことだよね。つかなんで私は知らないの?」 「ああ、今喋っちゃ駄目だってライナー目に刺すよ、多分これから忍足が説明するから黙って聞いてて。」 「……………………。」 「女子は知らんから説明したる。 この桃の姫君は蒼の貴公子の噂と共に男子の中で広まっとる噂や、ぶっちゃけ俺がミスって広めてもうた噂や。」 「………………。」 「で、噂と共に広まっとる画像がこれや。」 体育館の証明が落ち暗くなる。スクリーンに映し出されているのはルカ(撫子)が幸せそうな顔をしてがくぽ(仁王)と踊っている所を撮した写メだった。 男子達のテンションが上がる。 共に女子は綺麗な人…とうっとりする。 「で先日こんな写真を手に入れたで!はい、ドーン!!」 映し出されるは撫子があげた例の写真。 男子のテンションが振り切れる。 「でや、本日スペシャルゲストとして桃の姫君が来とるでぇ!みんな拍手!!」 体育館が拍手喝采。 桃の姫君の登場を待つ。 が、一向に現れる気配がない。 忍足が舞台袖の方に目をやると撫子が手招きをしている。 「ちょい呼び出されたわ。待っといてな。」 忍足はマイクを片手に舞台袖に退場。 体育館はざわめく。 女子が男子に桃の姫君の事について聞いているのだ。 「何やねん、さっさと出て来ぃや。」 呆れたようにものを言う忍足。 「何が俺に任せろだよ。何なんですかこの状況は!誰なんですか桃の姫君って言うのは!詳しく説明しやがれ伊達眼鏡。」 睨みつける撫子。 今目力の凄いメイクをしているのですごみが増す。 「………どこから説明すればええ?」 「始めから今まで全部だ。10文字にまとめろ。」 「無茶振りせんといて!あ、10文字。」 「削ぐぞ。」 撫子が壁を殴る。物凄い音が聞こえたような。少しへこんでしまったような。だが、気にしたら負けだ。 |
<< TOP >> |