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「さて…赤也君は居なくなったことだし、」 撫子が赤也の部屋をグルリと見渡す。 「『第二回ドキドキ!見ないでよ!でも探しちゃう、そんな私を許して3000%っ!』を始めたいと思いまーす。」 「何やねん、それ。」 「時間が惜しいので手短に。 ゴホン…説明しよう!男子は必ず持っているであろういかがわしい本を探すコーナーだ。」 「ちなみに第二回っちゅーんは…。」 「もちろん、おまえん部屋で開催しました。 ……黙っといてやるよ。このロリコン&足フェチ野郎。でも君が三次元の物まで持っているなんて撫子ちゃん悲しかったな…。」 「撫子にはデリカシーっちゅーんは無いんかい!」 「あ?んなもんあったら妄想なんて出来んわ! まぁ確かに私だけが忍足の秘密知ってるのもフェアじゃないな。よし、私の秘密を教えてやろう。私、ショタコンです!」 「知っとる。」 「腐女子です!」 「知っとる。」 「忍足達で妄想してます!」 「なにを今更。」 「……ごめんもう無い。」 万策尽きた。と言う表情で撫子は忍足と目を合わせた。 忍足はなんだが頭を抱えたくなった。 「……撫子もう少し生活態度自重したらどうや。聞いてるこっちが悲しくなるわ。」 「そっちこそ何を今更。んじゃま、捜索しよ。」 撫子はとりあえずベッド下を覗こうとした。 しかし廊下側から足音が聞こえてきた。家主が戻ってきたようだ。 「お待たせっす!!カルピス持ってきました!」 「おおきに。」 「あ、ありがとう!」 撫子はすぐに体制を立て直し返答した。 もちろん忍足を睨むことを忘れない。 忍足のせいで捜索時間が無くなってしまったから。 「じゃ遅くなったっすけど実況始めましょう。」 「了解。」 「なぁ、俺は何をすればええん?」 「えーっとね。私が操作する画面を見てて適当に喋って。ちなみになんて呼ばれたい?」 「は?」 「だからハンドルネームだよ。ゲーム中私のことは普通に撫子って呼べばいいけど、赤也君のことはレッドアイかレッドって呼んだりしてね。で、なんて呼ばれたい?」 「忍足様で、」 「分かった。メガネな。」 「ちょっ。」 「よしレッドさん、やりましょうか。」 やっと始まった実況の録音。 「皆さんこんにちは!!今日も元気いっぱい頑張ります!レッドアイっす。今日はスペシャルゲストさんと一緒に青鬼6.20をやっていきたいと思います!!」 「紹介された撫子です!!今回は初めての実況に挑戦します!!なのに何故かレッドアイさんとコラボしているという、嬉しすぎて吐きそうです!! で、今回は笑顔動画に初めて登場するメガネが居ます。何故かと言いますと私もレッドさんも青鬼を知っちゃってるんで青鬼が来ても冷静に対応できちゃうんですよね。だから青鬼を知らないメガネに登場してもらいます!!」 「…初めまして…メガネや。なんやよう分からんけどいきなり呼び出されたんや。よろしゅう。」 「はい、では役回りを説明するっす。今回は撫子さんがプレーヤーっす。俺とメガネさんはアテレコでも担当するっす。」 |
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