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「ゴチになります。丸井様!」 「あ、…あぁ。」 「よし、じゃあドリンク持って行きましょ。」 撫子はドリンクをとりあえずジャッカルに三分の二渡す。 「ブン太、半分持ってくれ。」 「ハァ?めんどいからヤダ。」 プクーっとガムを膨らませる。 「何時も世話してやってるだろ!?…はぁ…後でガム買ってやるから。」 「!?さっさと半分ボトル寄越せ。」 ブン太はジャッカルから半ば奪うようにしてボトルを受け取り、みんなが休憩している場所へと戻る。 「よし、じゃあ俺らも行くか。」 「…あ?あぁ、うん。」 撫子は再び妄想の波へとダイブ。 世話をしてやってる? あからさまな上から目線…ジャッカル×ブン太!? そんでジャッカル→(←)ブン太→ガム? 物でつられてたし…。擬人化すれば…。いや、でも……よし、マスターに情報もらお。 ジャッカルと撫子はみんなが休憩している場所にたどり着いた。 「ほーら椿崎様特性のドリンク(水に粉薄めただけ)だよー。たんと飲め。」 少し偉そうに威張る。 「椿崎さん?」 絶対零度の幸村の声が撫子の耳に届いた。 「幸村様、一介の下賤な氷帝マネージャーが作ってしまったドリンクです。どうかお飲みになって下さい。」 身移りの速い撫子だった。 「うん、ありがとう。」 にこりと笑う幸村だったが恐怖でしかなかった。 「お礼の言葉なんて恐れ多い!」 「椿崎さん。」 「おぉ、本物の柳生君ではありませんか。」 「先程は仁王君が失礼な真似をしてしまったようで、…すみません。」 柳生がキッと仁王を睨む。 んは萌えー!視線を突き刺すとかマジぱねぇ。 「ええよ、ええよ。それより!データある?」 「ええあります。少し待っていて下さい。取りに行ってきます。」 柳生は部室へとデータ他を取りに行った。 「あざーっす!」 撫子は柳生を見送り先程睨まれていた仁王に近づいた。 「ドンマイ仁王。 腰折って謝っちゃってかっわいい!」 「………。」 「立つ瀬ねぇよな。私にバレて、マジワロス。」 プギャアと仁王をバカにする。 仁王が今コスをしてペテンさんだったらこんなにバカにしないだろうに…。 「ねぇ、椿崎さん?」 幸村が話しかけてきた。 「ん?何だい?」 何故か悪い予感しかしないぞ? 「この休憩終わったら練習試合なんだけど椿崎さんも参加する?」 「!?いや、そんな…シューズ無いし、ラケット無いし、服が動きにくいし…ね!だから私は見学オンリーを通すよ!」 動きたくない、試合だなんて…。 隠していたが仁王と本気試合をした次の日、いつも使わないところが地味に筋肉痛になったのだ。 それを忍足がつついてきたのが腹が立つ。 覚えとれ忍足。 |
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