青春Destroy | ナノ


067


ドリンクを人数分作り終わったようだ。

「うし、200人分いつも用意してたし楽勝。
さてと…持って……いや、無理だ。」

一度に持って行くなんて無理だ。
氷帝はカートの様な物があったから楽だったのにっ!立海には無いのかよッ誰か…誰か、助けて下さーい!!

「ん?椿崎じゃねーかどうした?」

顔を見上げるとそこにはまぶしい球体が…じゃなくてジャッカルが居た。

「あ、ジャッカル君これ持って行くの手伝って!」

「作ってくれたのか!?良い奴だなぁお前。」

「…いつも誰が作ってるの?」

「……レギュラーのを俺が作って平は各自…。」

どうもマネージャーは居ないようだ。

「…マネージャー居ないんだ?何で?」

「…仁王達を見て仕事しなくて…な。」

「あぁ…。」

どの学校もテニスの強さとイケメンが比例して、マネージャーの人材が反比例してるらしい。
しかしジャッカル…もう少し自分を驕っても良いと思うが。

「だったらここ文芸部無いの?
その子達に頼んだら仕事はちゃんとこなしてくれると思うよ。」

「いや、無理だった。
何か締め切りがどうとか、アンタ達には足りない!とか言って断られた。」

「……………………。」

ここの文芸部は腐っていてヲタクだったようだ。
撫子は都会の学校に行くならここの学校に転入したかったと切に思った。

「わりぃな、こんな話し聞かせて。」

「いや別に…ねぇ、本当にマネージャーが欲しかったら文芸部の子達の前でブン太とイチャ…スキンシップをとってから誘ってみると良いよ?」

「?そうか、やってみる。」

「あ、やるんだ。」

くそ、言い出しっぺは私だが…見れない!
ジャッカル×ブン太になるの?それともブン太×ジャッカル?

あっちこっちそっちってどっち?一体どうなってるんダ・ヴィンチ!!

私にはこのCPを考えた張本人なのに…言い出しっぺの法則で私が布教しなくちゃいけないのに!
あ、氷帝の子に布教してやろ。なにも立海生だけに限定しなくても良いし。
ついでに紳士×詐欺師と柳×赤也も。

「おーいジャッカルー何やってんだ?…誰だお前、部外者なら帰れよ。」

ブン太が歩いてやってきた。怪訝な顔をしながら、
撫子をミーハーな女子だと思ったらしいく、追い払おうとした。
しかし汗がいい感じに流れて頬がほの赤い…。

「おいブン太、椿崎だぞ!」

「んあ?あ、わりぃ!」

眉を下げ反省してますという顔になる。

しかし、撫子は反応しない。
怒っているのかって?

答えはNO。

全力で萌えていた。


萌えー!!何?何なの?丸井君そんなにジャッカル君守りたいの?そんなにジャッカルの事が好きなの?
害虫を寄せ付けないように睨むとか、マジ神業。もっと睨んでも良いのよ。

それより火照った顔がたまらない。ヤバい写メりたい。
…でもダメ、我慢するのよ撫子っ!盗撮は犯罪なのよ!忍足になんて成り下がってはダメ!
氷帝の奴らは良いけど立海は他校よ。問題を起こしたら面倒くさい。撮るときには一言声をかけてからなのがマナーなのよ!

「おい、椿崎?」

そうよ、許可取ったら撮っても良いと思うの。

「丸井君!写真撮っても良いですか!?」

「はぁ!?…まぁ、椿崎の気が済むなら…良いぜ?」

「サンクス丸井君!」

撫子はポケットから取り出したケータイでブン太を色々な角度から乱写。
何枚か撮って、撫子の気は済んだようだ。

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