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「きゃーん、萌えー!!」 「痛い撫子さん、痛い。」 妄想にたぎっていたら隣に居た柳をバシバシ叩いていたようだ。 「あっゴメン。」 「そこで何をしている。」 「!?」 後ろからいきなり声をかけられた。 「弦一郎…。」 「あ、真田君か。」 「蓮二に…椿崎か。そこで何をしている。」 「データ収集だ。」 「…そうか。」 え?そんな理由で良いんだ。流石マスター。 ………マスター×真田? うん、今の所はそんな感じ? でもマスターが左かぁ…私的には線の細いマスターが右の方が嬉しいんだが、うーん…。 「椿崎は何故ここに居る?」 「うぇ!? あ?あーっと…柳生君に呼ばれ仁王に見学していけばいいと誘われました。」 「そうか。 ところで蓮二、赤也はどうした?もう練習が始まるぞ。」 「寝坊の確率、99%。」 「たるんどる!!」 「弦一郎、門の所まで行くと良い。赤也はもうすぐ来るだろう。喝を入れてやれ。」 「うむ。」 門の方に歩いていった真田。 「マスター…真田君…たるんどるって……戦国時代からトリップしてきた系?」 「弦一郎はれっきとした現代人だぞ。」 「…そか。ねぇ、すんごい話し変るんだけど、ずっと気になってることがあったんだ。聞いて良い?」 「何だ?」 「マスターはなんで考察サイトなんてやってるの?男子から見てもBLって面白いの?」 「暇なときにネットサーフィンをしていたらなBLサイトが引っかかって読んでみると数少ない設定であれだけ妄想が出来る腐女子の存在に驚いてな、俺も…と考えてみたと言うわけだ。 BLについて考えているのはこっちの方が需要があるからだ。 それに貞h…乾でんちが先にサイト運営をしていたしな。」 「乾でんちさんとマスターってリア友だったんだ!?」 「知ってるのか?」 「知ってるもなにもマスター、リンク張ってるじゃん!私日参してるよ!?考察サイトであり、文章もちょろちょろ書いてて何故か変なドリンクの作り方が主なジャンルっていうカオスなサイトでしょ!! いつか私も『かん汁』を作って奴らに飲ませてやろうって思ってるよ。」 「そうか、それは乾でんちも本望だろう。しかし撫子さん、『かん汁』ではなく『いぬいじる』という読み方だぞ?」 「えッ!?マジで?……うわー…私めっちゃ失礼なことを…。」 「いや、正しく読める人はいないだろう。次からそう呼べばいいだろう。」 「うん、…ごめんね乾でんちさん……。 マスターは『乾汁』作ってみんなに飲ませてみようって思わない?」 「やあ、椿崎さん。久しぶり。柳に要らないこと言わないでよ?」 部室の中から幸村がいきなり出てきた。 「わぁお、お久しぶりです幸村君…。 ごめんなさいですた。マ、柳君にはもう変なこと言いませんスミマセン。」 「フフ…許してあげる。仁王から話は聞いたよ。今日はゆっくり見学して行っt「キェー!!赤也たるんどる!!」 幸村の機嫌を伺いながら一言一言を漏らさない様にしていると突然奇声が聞こえてきた。きっと先ほど校門と向かって行った真田のモノだろう。 「なな何、今の!」 「チッ真田が…俺の台詞遮って……イップスにしてやろーかー!!」 真田によって台詞をかき消されたことが気にくわなかったのだろう。真田と赤也が居るであろう門に向かって走り出した幸村。 「あ、赤也君が来たんだ…つか幸村君キャラ変わってない?幸村君っていつもこんなキャラなの?」 「安心しろ、精市のキャラ崩壊は稀にしか起こらない。撫子さんレアなものを見たぞ…。」 「レア…。」 珍しい物を見れたって事で喜んで良いのだろうが撫子としては美人で魔王様ってイメージだけで良かったのにと少し残念がった。 うん、でも中学生ってかんじだしおkおk。 |
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