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「百聞は一見に如かずじゃ、来んしゃい。見学するんじゃろ?」 「お、おぉ!」 そうだ、紳士×詐欺師だけじゃなくても観察対象はたくさん居るんだ。 ネタをネタを探るんだ!あわよくば新境地も開拓。 撫子は仁王の後をついて行ってテニスコートに到着。 「じゃ俺は幸村に言って来るぜよ。」 「よし、頼んだ!」 撫子と仁王はその場で離れた。 暇を持て余している撫子。 その撫子の前にマスターならぬ柳が、 「マスター!!」 柳を呼び止める。 「ん?撫子さんではないか。写真のデータでも取りに来たのか?」 「さっすがマスター!!正解。 柳生君からすぐ貰って帰ろうとしたんだけどさ、門まで来たのが柳生君扮する仁王で、データ持ってなかった訳よ。で、何故か見学して良いよって言われて、今ここ。」 「ふむ…そうか。」 「せっかく日常を見れるんだ、これを見逃す手はないぜ!」 「だったら今すぐ仁王の後を追おう。面白い物が見れるぞ。」 「良しきた。行きましょう!」 二人は仁王が幸村に言いに行ったという情報を元に部室だろうと推理し部室に向かう。 窓から部室の中を覗けばそこには仁王と幸村と柳生が居た。 「何で柳生君が居ると分かったのですか!」 「俺のデータによるとこの時間柳生は部室に居る可能性が高かったからな。」 「ほー…あ、何か仁王と幸村君が話してる!聞こえません!マスター、ピンチです会話聞こえません!」 「大丈夫だ。この窓が開く。」 柳は中の人に気付かれないようにそっと窓を開ける。 「マスターGJ!」 「立海大テニス部の達人たるものこの程度のことが出来なくてどうする。」 「俺の嫁になるつもりはないか?」 「たが断る。」 「チッ…む、仁王が幸村君との会話を終えたようだね。」 「多分、撫子さんの事を話したのだろ。」 「あ、そか。あ!?柳生君が仁王に近づいて行ってます!」 「それはそうだ。きっと仁王は柳生に無許可でなっていたのだろう。」 「許可…要るんだ。」 主導権は柳生君? 「だがいつも仁王は無許可でやっているぞ。」 「仁王…。」 でも詐欺師×紳士? 「しかし87%の確率でこんな展開になっているぞ、見てくれ。」 「ん?」 かけ算について考えていたらいつの間にか下を向いていたようだ。 柳の呼びかけで顔を上げる。 「あっあぁ…!!怖っ、柳生君の逆光眼鏡怖っ!目からレーザービーム!?ヤバい、仁王が謝ってる!腰を折って謝ってる!」 やっぱり紳士×詐欺師だ! 俺の目に狂いはなかった! 「何故私の姿になっていたのです?」 「……………。」 「黙っていては分かりませんよ?」 「ピッ!?…やって、おまんが椿崎に取られると思ったぜよ…。」 「だからといって私の姿になって椿崎さんに何をする気だったのですか?」 「…ちぃと暴言でも吐こうかと…。」 「ハァ…。」 「!?嫌わんで!謝るけん嫌わんで!」 「…わざわざそんな事をしなくても…仁王君は私の大切なパートナーですよ。」 「やーぎゅっ!!」 以上撫子の脳内劇場。 |
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