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「アーン?俺様に楯突くつもりか?」 自分の思い通りにならなくてイラつく跡部。 「イケメソさんに楯突くなんて興奮するじゃない!じゃなくて、テニスをする人に関わりたくないの!それより声もテライケメソ!べ様!?レン様!?」 「日本語を喋りやがれ。黙ってマネージャーすればいいんだよ。」 「うわ、自己中。イケメソさんテラ自己中。自己中って無いわー。いくらイケメソでも許されないって、人間としてどうなの。」 「なぁ撫子、俺からももっぺん頼むわ、マネージャーしてくれへん?」 「い や だ 。テニスって聞いただけでも嫌なのにマネージャーってただのパシリじゃん! それにネットサーフィンの時間が無くなる!忍足氏は分かってくれるよね!?」 「あかん、跡部今回は撫子を弁護するわ。無くなるのは死活問題や。」 あっさりと撫子の見方になった忍足。忍足もこっちの人だから理解がある。 「忍足、貴様ぁ!」 「さぁどうするイケメソ!仲間は居なくなったぜ!」 膠着状態だった部室内、暫しの静寂が流れた。そこにバタバタとした足音が近付いてくる。 「ゆーしー、ゆーしー!何で先に行ったんだよ!」 「岳人かいな、昨日言うたやろ。撫子を連れてきたんや。」 チビッ子登場。 「…忍足、この子誰?」 「向日岳人や、俺のダブルスのパートナー。」 「俺、向日岳人!よろしく!」 「よ、よよろしく。」 かわいい。かわいい。マジかわいい。なにこのちみっこい生物。こんなかわいい子が居るなんて計算してない。 「忍足、マネージャーやっても――。」 「ホンマか!?」 「いや、やらない、やらない、やらないね。危なかった。正直心揺さぶられたわ。君達とは関わっているよりも鑑賞してた方が良い!見てる方が絶対楽しい!」 若干空気になりかけていた跡部が起動した。 「おい女。」 「何?男。……なんで手を顔に持ってきてんの?ギアスでもかけるつもり?オレンジさぁん!オレンジさぁん!」 「お前がこの時間中に一度でもマネージャーをしたいって言ったらマネージャーをしろ。」 「……言わなかったら?」 「諦めてやる。」 「よし乗った。そんなの余裕!」 「あーぁ、跡部インサイト使いよった。」 「忍足先生!インサイトって何ですか?」 「インサイトっちゅーんはな相手の弱点を見抜く眼力の事や。本来はテニスで使うもんなんやけどな…。」 「向日、こい。」 「何だよ跡部。」 跡部は岳人を呼びこそこそと何かを指示している。 「忍足、これは随分まずい展開ではないかい?」 「せやなー。自分可愛いもん大好きやろ。」 「愛 し て る!…え?そんなに分かりやすかった?」 「あからさまに跡部への態度と岳人への態度が違っとったで。」 「……やだなー、マネージャーしたくないなー。それより忍足、跡部と向日君がイチャついてるけどいいの?」 「……撫子さん。俺ちゃうねんけど…俺らでかけ算すんの止めてくれへん?」 「嫌だわ忍足さん、私から生きがいを消すつもり?」 忍足を睨む。 「おぉ、怖!でも負けへんで、俺だけはかけ算から外してもらわんと俺のプライドがズタボロにされそうや!」 「私に勝つつもり!?一万年と二千年早いわ!阻止されようともばれる前に散々カプってアンソロ書き上げて八千年過ぎた頃には氷帝女子生徒全員に無料配布して一億と二千年過ぎたら公認BLCPとして昇華させんぞ!コラァ!」 「実にさーせんしたぁ!」 「妄想しかしないんだからありがたいと思ってよ。大丈夫。君達に私の脳内を見せる様なことは無いから、私が暴走しない限り、迷惑はかけないって。脳内妄想位自由にさせてくれよ。」 |
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