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「撫子はいいマネージャーだC。 辞める必要なんて無いよ。謝る必要だってない。謝るのは俺たちの方だ。自分のことだけを考えてた。 撫子が俺達に直接普通に、普通の友達みたいに接してくれるのが嬉しすぎて撫子のことよく考えてなかった。ほんと…辞めないでほしいC…。」 「ジロー…。」 「俺だって辞めて欲しくない!だって一緒にいて楽しいんだ!これからも侑士イジメて楽しもうぜ。」 「何でやねん!」 「岳人…。」 「俺だってまだ先輩にスカットサーブ教えてません!」 「鳳…。」 「先輩…また玉だしして下さいよ。先輩の玉だしランダムで良い練習になるんです。」 「日吉…。 それただ私がノーコンだって言いたいんでしょ。」 「俺だって辞めてほしくねぇよ。初めは嫌だったけどよ。助けられて、からかわれて、でもそれなりに楽しんでよぉ。だから辞めんじゃねぇよ。」 「宍戸…。」 「撫子辞めないでねー?俺がマネージャーの仕事をしなくちゃならなくなるんだから。」 「…。」 「冗談だよ。 まだ撫子とイタズラしたいから辞めないでよ。」 「滝…。」 「跡部さん…は、勘違いをして…いるんです。 椿崎先輩はファンに勝つ…という意味で、言ったんでしょうけど…跡部さんは自分に勝つ…と言う意味だと、思ったんです。」 「樺地…それホント?」 「ウス。」 樺地がチラリと跡部を見る。 跡部は恥ずかしそうに頭をかいていた。 「…悪かった。俺に勝つために俺を惨めにするためにこんな事企んでたんだと思った。」 インサイト使えよ。この能無し。 と一瞬思ってしまったことは内緒。 「……ごめん、主語ちゃんと使えば良かったね。 …さて、もう暗いテンションは終わり!イジメ撲滅計画ファイルもいよいよ大詰め、格好良くバラして僕は新世界の神になる。」 「ちょい待ち。」 「何だい忍足?」 「俺言うたよな。俺に相談しろって。」 「言ったじゃん、シカトされてるって。計画もちゃんと言ったじゃん。」 「アホ抜かせ。 シカトに気付いたんは同時やろ。計画も事後報告。さらには物隠されたことも言うてへん。それ言うたうちに入るんか?」 「んー…入るんじゃね?」 「ふざけんなや!」 忍足は撫子の頬を平手打ちする。 油断していた撫子はまともに食らい口の中を切ってしまう。 「ってぇな。」 ギロリと睨む。 |
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