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顔を上げる忍足。 「…あかん…メバチコ出来てまう…。」 目を赤くして涙を流していた。 「むっちゃええやん!登場人物が鳳と宍戸ちゅーんはおいといて、話はむっちゃええやん! BLなんはおいといて!さらにR指定なんはおいといて!!」 原稿用紙を撫子に返す。 「ほぅ…それはよかった。じゃ忍足、私ちょっくら文芸部に行ってくるから部活遅れまっす。」 早速行動に移す。 「なんで文芸部なん?」 「イジメ撲滅運動ファースト始動ってとこだよ。」 「俺も着いて…。」 「いや、いいから、来なくて。忍足は跡部に私が遅れるって事を伝えてくれる方が私は嬉しいな。」 「そか。気い付けや。」 「イエス、マイロード。」 「ほな俺は先に部活行くわ。」 「はいはーい、…行ったふりして私の後ついてくんなよ?」 一瞬忍足の動きが止まる。ついて行こうと考えていたようだ。 図星で固まってしまったらしい。 「勿論、ついてきたら…ね?」 忍足は教室から退散。 そのとき足と手が同時に出ていたことに爆笑。 教室に残っている撫子。 鼻歌を交えながら宍戸復讐用鳳宍本を手に持ち、さらに鞄から薄い本を新たに取り出す。 そう忍足復讐用総受本を。 家で描き上げていたようだ。 因みに内容は昔(参照17話)語っていた物を小説にしたものだ。 「さて…ここからが本番。」 撫子は気合いを入れ文芸部部室へと足を運ぶ。 文芸部の部室の扉の前。 撫子は扉をノックする。 「おはやっぷー☆」 部室の中にはいるとそこには部員であろう数名の女子が居た。 「……なにか用かしら?」 嫌そうな顔をして言う。 「そだよー、用が有ってきたんだよー。つーか質問しに来たんだよー皆さんはテニス部レギュラー陣の面子って好きですか?」 「当たり前じゃない。あんないい方達なんて滅多にいないもの。だからみんなを独り占めしている貴方なんて嫌いよ。」 「ほうほう。では次、ビーエルって何か分かる?」 「!?っそんなの知るわけないじゃない!」 ひとりの部員を筆頭に部室にいた面子は顔を赤く染め完全否定。 かかった。 本当に知らないパンピならば、ビーエル何それ美味しいの?状態になるはずだ。 断言しよう、ここに居る文芸部員は腐女子である。 「ふーん…。」 撫子は机の上にある女子達が書いたであろう作文用紙に目をやる。 唸れ2.0の俺の視力! そこには跡部だとか忍足だとか名前が書かれてあった。 「な、何見てるの!?」 撫子の視線に気付いた一人がとっさに隠すも時すでに遅し。 |
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