043 |
「まだかのぉ…。」 「遅い…ですね。」 仁王ががくぽになって15分。 待ちくたびれている男子メンバー。 「女子の準備は男子よりも長いという仕方ないのではないか?」 「仁王君、先にピンで何枚か撮っておきましょうか。」 「そうじゃの。」 仁王と柳生は立ち上がり音楽室の壁を背景にしたり、 ピアノを弾くように、 指揮棒を振るように、 色々と撮影する。 「のう、忍足。…ここって本当に学校の音楽室かの?」 豪華すぎる音楽室。 壁の装飾も中世ヨーロッパの様な。 「せや、でもこの教室よりも豪華なんは無いでぇ。監督監修の音楽室やもん。」 「そちらの監督には興味有るな。少し調べてみるか。」 「あ、仁王君。次流し目お願いします。」 「プリ。」 仁王と柳生が順調に撮影している中、準備室の扉を開いた。 KAITO(撫子)が音楽室の中を見渡すように登場。 KAITOはがくぽ(仁王)を見つけ血相代えがくぽに駆け寄る。 「がくぽ聞いてくれ!レンが…レンが居ないんだ!城の中にも庭にも、何処にもッ…何処にも居ないんだ!!俺がしっかり守ってやらなかったから…。」 仁王の腕の中に飛び込みはらはらと泣き出しそうな顔をする。 仁王と柳生以外はぽかんとの演技を見ている。 仁王は撫子が何をしたいかを理解したようだ。仁王は優しい手つきで慰めながらも険しい顔をする。 柳生はこのコントすらも写真に納めている。 「あの子は守らなければっ…俺達は、何のためにっ!」 「あぁあ、がくぽどうすればいいんだ。俺は!俺は…。」 「あのー…撫子さん?何やってん?」 撫子と仁王とのコントに忍足はおずおずとツッコミを柔らかく入れた。 「俺は撫子などではない!KAITOだ!!俺はそれ以外の何者でもない!」 「えー…。」 「その表情、ついでにいただきます。」 忍足がかなりのぽかん顔になり柳生が忍足の顔を写真に納める。 これが合図になったようだ。 「よし、ギクシャクも緊張もすっ飛んだし…ペテンさんあわせしますか。」 「おん。」 「柳生君。よろしくお願いします。」 「こちらこそよろしくお願いします。仁王君としかやったこと無いので不手際も有るかと思いますがご了承下さい。では適当に仁王君とポーズをとって下さい。私が勝手に撮りますから。」 「りょーかい。」 仁王と撫子がポーズをキメる。 二人でピアノを連弾してみたり、 妖艶に顔を近付けてみたり、 寝ころんでみたり、 撫子が何処からか持ってきた薔薇。花瓶にさしてあった薔薇を奪ってアクセントにしてみたり、 色々なポーズを撮影。 中にはネタとしてヒュージョンをしたり、 撫子が仁王の髪の毛を引っ張って喧嘩をしているように見せたり、 学習机に向かって勉強するふりをしてみたり、 マックス立ちをしてみたり、 |
<< TOP >> |